二〇〇八年、北京第四高等学校の訪日修学旅行のご成功、心よりお祝い申し上げます。
北京四中という歴史ある学校の皆さんが修学旅行の目的地として日本を選ばれたことは、私どもにとっても大変喜ばしいことです。今回のような大規模な訪日修学旅行を実現された、関係者の方々のご尽力に感謝いたします。
今回の修学旅行は、各自の関心に応じたコース編成、スケジュールが組まれ、異文化体験や日本の同世代の学生たちとの交流も行われたとのこと、多くの収穫があったのではないでしょうか。インターネットや書籍などではわからない、「日本の実像」を見て、感じていただけたと思います。
将来を担う日中の若者がこうして交流を行い、相互理解を深めることは非常に重要なことです。郭沫若、魯迅、周恩来ほか中国で尊敬されている方々の中には日本で勉学された方が少なくありません。胡錦濤主席ご自身も、若いころ日中青年交流を進めた方です。どうか皆様も、大学入学後、あるいは一〇年後、また日本を訪問し、多様な日本を知っていただければと希望いたします。
オリンピック、パラリンピックが全世界の賞賛のうちに幕を下ろし、日本と中国にとっては平和友好条約締結三〇周年を迎え、さらに「日中青少年友好交流年」と定められたこの意義深いこの年は、日本への修学旅行を経験された皆さんにとっていっそう思い出深い一年となるでしょう。
日本での経験が四中での思い出の一ページを飾り、さらに充実した学生生活を送られること、また貴校のますますの発展をお祈りいたします。
二〇〇八年一〇月七日
在中華人民共和国日本国大使館 公使 道上尚史