【おくやみ】福岡市の林俊雄さんが死去、日中民間交流に尽力
【日本僑報社発】福岡市の元福岡管区気象台職員で、民間の立場から日中友好、日中交流活動に尽力した林俊雄さんが8月19日夜、死去した。
林さんは1960年代から職場の先輩の影響もあり、日中友好活動に積極的に参加した。気象台を退職後は毎年のように訪中し、各大学日本語学科への図書寄贈や、日本語を学ぶ大学生たちとの交流を広く続けた。また地元でも各国からの留学生、とりわけ中国人留学生たちを親身になって世話した。林さんが力を注いだ日中友好活動は半世紀以上に及んだ。
今年7月7日は日中戦争の発端とされる「盧溝橋事件」の80周年に当たることから、「盧溝橋事件80周年」と題する一文を、日中文化交流協会の会報「日中文化交流」(8月1日号)に寄稿していた。
寄稿の中で林さんは「盧溝橋事件と言ってもいまや詳しくは知らない人のほうが圧倒的多数だと思う」として、盧溝橋事件や事件の跡地近くに建てられた「中国人民抗日戦争記念館」についてわかりやすく解説。
その上で「当面、今後の日中友好の大局を考える時、日中両国のマスコミがともに社会の進歩と平和・友好・協力に役立つプラス面のニュースを流すことを願っている。とくに日本側には盧溝橋事件、満州事変等の記念日には歴史の事実を回顧、反省した報道を望みたい」と提案していた。
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林俊雄さんには、日本僑報社としても弊社書籍などを通じた日中相互理解、日中交流活動の推進で大変お世話になりました。
ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。