日中の記者が国交回復以前からの報道体験を記した『忘れ難き歳月 記者たちの見た中日両国関係』(五洲伝播出版社)が、9月に日本語・中国語で出版された。
両国の記者20人以上が記した報道体験や特派記者としての駐在経験は「戦後両国関係史上の各局面の証人であり証言」であり、得難い資料である。
本書は朝日新聞(9月29日)・ぴーぷる欄にても、「日・中語の本で交流 両国の記者 戦後つむぐ」として紹介され、五洲伝播出版社副編集長の宋堅之さんの談話が掲載されている。
宋堅之さんは、80年代に駐日大使を務めた宋之光さんのめいであり、凍り付いた関係が更に解けるよう、本書を編集したという。
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日本僑報社も本書の主旨に大いに賛同している。日中記者交換は64年に結ばれた協定に基づき、双方の記者が国交回復以前から報道を行った。記者たちは、戦後、中日関係が敵対から友好へと転換を遂げた時代に、記者として第一線から記事を送り続けただけでなく、両国の代表として一身に2つの重大な任務を帯びていたた。全てを賭した記者たちの貢献がなければ、日中国交回復は遅れていたかもしれないとすら思われる。
■記者達が見た日中関係(日本僑報社)
ご参考に。
◇『春華秋實―日中記者交換40周年の回想』http://duan.jp/item/015.html
◇北京日報東京支局長として過ごした10年間
『ジャパン スナップ』http://duan.jp/item/010.html
◇『中国人特派員が書いた日本』http://duan.jp/item/08.html
◇外交官特派員の回想
『あのころの日本と中国』http://duan.jp/item/93.html
◇『わが人生の日本語』http://duan.jp/item/039.html
◇『東瀛八年--中国科技記者日本見聞(中国語版)』http://duan.jp/item/35.html
◇『従昭和到平成―駐日十五年報道文集』http://duan.jp/item/92.html