四川省大地震の救援金・チャリティー・メッセージに、あたたかいご協力を賜り、ありがとうございます。「感謝」という言葉しか出てまいりません。三回目の
特集として配信いたしましたので、ご高覧下さい。
5月21日現在、皆様からの四川大地震への救援金は、43万120円になりました。本当にありがとうございます。
5月31日まで、
救援金・チャリティー・メッセージを募集しております。詳細はこちらです。よろしくお願い申し上げます。
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「四川震災と日中関係」ということを考えております。大地震という悲嘆にくれる出来事の中で、日本からの支援は数少ない輝きであり、救いではないでしょうか。
5月12日に四川省で発生した大震災は、とても辛い出来事です。続々と悲報がもたらされ、被災地そして中国は悲しみに沈んでいます。
小生も、ニュースや情報を耳にするたびに、身を切られるような思いです。まだ被害の全容はわかりませんが、多くの命が奪われ、特に小学生が犠牲となりました。犠牲者の冥福を祈り、一刻も早い被災地の復興を願っております。
そのような中で、日本からの支援は、一条の光明だったと思われます。地震を知った日本の行動は、素早いものでした。発生直後に、日本政府は最も早く中国を見舞う言葉を述べられ、企業は相次いで支援を表明し、各地で地震の犠牲になった方への追悼が行われました。
また、募金は全国で行われ、地震の次の日には各コンビニに募金箱が用意されました。漢語角主催した小さな募金活動でも、年輩の方から子供達まで、わずか一時間余りの間に5万円以上の募金が寄せられました。
受け入れの問題や災害のノウハウがないのは別にして、「救援チームを何故早く受け入れないのか」という怒りの声も、中国を元気づけたと思います。
今、中国では日本に感謝する声があちこちであがっています。日本に対する見方がかわったという声もたくさんあります。特集号でご紹介した日本大使館(北京)道上公使にかかってきた電話、東京新聞記事や参考アドレスをご覧下さい。
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◆日本大使館(北京)道上公使
本16日、湖南省の男性(名前は確認しなかったが、30代、既婚、子供あり)から、重慶総領事館に電話があり、声を詰まらせながら緊急援助隊の派遣のニュースを聞き、涙がでるほど感激したと述べていました(最初の1分近くは泣き声だけで話ができない状態であった)。
「自分は一介の庶民であるが、今回、日本が緊急援助隊を派遣してくれたことに大変感激した。自分は、小さい時からおじいさんなどから日本軍の蛮行を良く聞かされ、日本が大嫌いであった。
自分にも小学生の子供がおり、被災地での悲惨な状況に涙するなかで、日本の援助隊が来るとのニュースを耳にし、大声で泣いてしまった。特に、隊員の方が「一切の労苦をいとわない。」と言われたことには感激した。今回の件で日本に対する嫌悪感は、感謝と尊敬の念に変わった。
この感謝と感激の気持ちを是非、直接日本人の方に伝えたかった。やっと日本人の方にこの気持ちを伝えることができ、嬉しい。なるべく多くの関係者の人にも伝えてほしい。救援を是非よろしくお願いしたい。「謝謝、謝謝、謝謝.」
◆東京新聞5月18日付、インターネット検索サイト「百度」より
「日本は地震国。先進的な救援機器を持ってきてくれた」
「日本に感謝する」
◆参考アドレス)
「反日」消えた? 救援隊派遣でネットに「謝謝」の嵐
救助隊派遣と義援金 中国で「日本評価」急上昇
嫌中・反日バトルに異変、地震記事で目立つ応援と感謝
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受け入れの問題で、救援チームは数日間の任務となってしまいましたが、地をはじめ中国各地で感謝されています。そして、救援チームの後を引き継いだ医療チームにも、大きな期待が寄せられています。
日本から示されたあたたかい気持ちは、四川省の人々の心を慰めただけでなく、中国の反日感情を解くきっかけとなるのではないでしょうか。また、日本でも中国から地震に関する情報が届き、感謝の声が直接伝わっていると思います。中国に関する理解も高まっています。両国の誤解が減少し、互いに気持ちが通じ合う端緒が垣間見えます。
これらは、日中関係において、よい機会をもたらしたと思われます。大地震は大変な災いですが、日中関係においては転じて福となすと考えています。小生は日本のあたたかい気持ちに、日々感動しています。今後、地震で生まれた日中関係を台座に、さらに相互理解を深めていくことができるのではないでしょうか。
四川省の復興には、時間がかかります。阪神大震災で被災された松下裕恵さんがお書き下さったように、「
災害は今何かすることより、数ヵ月後から始まる救助もある長期戦」です。復旧には更なる支援や、地震後の対策に関する情報が必要です。四川省を忘れず、ご支援いただけますようお願い申し上げます。
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地震で悲しいニュースが続いていますが、一つ明るいニュースが飛び込んでまいりました。第二回「日本人の中国語作文コンクール」社会人の部三等賞を受賞された田村祐子さん(ペンネーム 祐木亜子)が、
新作『菜根譚』翻訳本を刊行されました。おめでとうございます。
地震を含め、これからの日中関係を背負っていくのは、田村祐子さんのような若い世代です。応援します。
段躍中@2008.5.21午後9時50分