それは社会科学院の副院長が、「
日本はアメリカから原爆攻撃を受けるなど甚大な被害を受けながら、しかし戦後のアメリカとは信頼のある友好関係を持っている。中国は日本から侵略を受けたが、日本を攻撃したこともなく、それなのに日本人は中国を十分に信頼していない。これはなぜか?」との質問でした。
私は、「
アメリカは日本を武力で破壊したけれども、戦後、様々な支援で日本を発展させ、とりわけ文化や教育などのいわゆるソフトパワーの魅力で日本の信頼を勝ち得たと思う。戦前までの日本人は、中国の歴史・文化を学んで教養を磨いたものだが、戦後の中国からはそうした学ぶところがあまりない。従って、中国がもっとソフトパワーを豊かに育てて日本の人々を文化の力で魅了していけば、大きな信頼関係を作れるのではないか」という議論を紹介したところ、羅佳明宣伝部長は、「それは重要なポイントであり、中国は文化大革命で自らの文化遺産を破壊することまでしたために、確かにソフトパワーの面で大変弱くなっている。その文化力を磨くことを本気で考えなくてはいけない」と応じられました。
島田晴雄千葉商科大学学長 2009.10.6の
ブログより