日本で最も歴史の長い、日本の大学と製造業に渡る会員の持つ最大の学術団体である日本機械学会は、2003年に国内計算力学関連団体の協賛(54団体)並びに日本機械工業連合会、日本産業機械工業会、日本電機工業会の3団体の後援で計算力学技術者資格認定事業を発足。シミュレーション技術の品質保証、製品の開発効率・性能・安全性の向上が目的。
2009年に計算力学技術者(CAE技術者)資格最上位級「上級アナリスト」認定制度を開始した。この度、在日華人、コバレントマテリアル(株)という日本企業に活躍している辛平博士が見事に合格。本資格取得者は、日本全国で固体力学分野12名、流体力学分野7名しかいない。試験は書類選考と面接審査とで、①理論・実務両面で幅広く深い知識と解析経験を有し、②CAE解析プロジェクトを企画・マネジメントでき、③高い倫理観を持つ、ことが認定基準で、5点満点で4点以上が合格。
在日華人には、数多くのコンピュータシミュレーションを携わっている研究者、技術者は日本の大学及び企業に活躍されています。シミュレーションに使われるメジャーなソフトの開発及び販売会社に華人の面々が技術及び経営のトップに立っているのは珍しくありません。また、製造業の企業にはシミュレーション技術を従事している多くいらっしゃいます。辛平博士は、中国の「改革開放」を行われた早期に日本の東京大学に留学して、1992に東芝セラミックス(株)(2006 にMBOを経て現社名に変更)に入社し、現在、シミュレーション技術を担当する部長に登り詰めました。辛平博士ははじめての上級アナリスト資格を取得した在日華人である。これを機に日本をはじめ、中国ないし世界のシミュレーション技術分野で辛平博士の一層のご活躍をお祈りしましょう。