早稲田大学
木下俊彦教授主催の2005年第3回中国研究会は、7月2日午後早稲田大学120号館開発研究センタ1号館501室にて開催された。杉本信行前上海総領事など約50人が参加された。
今回の講師は、日本貿易振興機構・アジア経済研究所・研究企画部長・前JETRO上海センター所長丸屋豊二郎氏、テーマは「中国華南と華東-産業集積特性と市場の魅力とリスク」 。講演要旨は以下の通りである。
1.中国の台頭とアジア国際分業の再編
(1)アジア大競争時代の到来
(2)高まる中国のプレゼンス
(3)アジア国際分業再編の動き
2.中国へシフトする外国直接投資
(1)2000年から拡大に転じた対中直接投資
(2)電子・通信機器かつ沿海部への投資が着実に増加
(3)アセアンから中国へシフトする直接投資
3.華南(珠江デルタ)の産業集積: 外資主導による電子電機(IT)の輸出生産基地
(1)珠江デルタ地域に外資主導による電子電機の一大産業集積
(2)電子電機(IT)産業の集積とその生成・拡大メカニズム
(3)華南の産業集積を巡る最近の動き
4.華東(長江デルタ)の産業集積: フルセット型であるが、外資と内資で二重構造
(1)90年代に入り外資の進出で急成長を遂げる長江デルタ
(2)華東の産業集積・と発展ダイナミズム
(3)華東の産業集積を巡る最近の動き
5.市場としての華東、華南の魅力
(1)ドッグイヤーで成長する市場と変わるライフスタイル
(2)中国の「ショーウィンドー」としての上海
(3)中国南西部・アセアンとの経済連携の推進役として広東
6.国内販売に挑戦する日系企業
(1)中国での内販に取り組み出した日系企業
(2)内販に果敢に取り組む日系企業
(3)収益改善が見られる日系内販企業
7.珠江デルタと長江デルタの投資環境比較と今後の展望
(1)投資環境評価では長江デルタ、収益状況では珠江デルタに軍配
(2)華南、華東への今後の外資進出動向
8.高まる中国ビジネス・リスクと対応策
(1)中国ビジネス意識の高まり
(2)中国ビジネス・リスク