6月18日から7泊8日で九賽溝・黄龍をめぐってきた。
3年前に企画したときはSARSで中止、昨年は病気で断念、そして今年は三度目の正直。出足は好調で3月末までに4組のご夫妻を含め、20名をこえる応募者があったが、4月の例の「反日」騒ぎ、出張ベースながらご夫婦で3年近く上海の現地企業の責任者を務めたこともあるHさんから「こんな中国はいやになった」と早々とキャンセル。寝てる子を起こしてはと、5月はじめまで静観のあと確認の電話を入れ始めると、中止と思い込んで予定を組み替えていた人が多く参加者は半減、病欠者も出て8名プラス添乗員の出発とあいなった。全員家族の反対を押し切っての参加、それだけ九賽溝への思いは強い。
3年前までは成都からバスの往復で1000キロの“長征”のルートしかなかったが、一昨年の秋、海抜3500mの地点にあった国民党時代の空港を整備・改造して海抜400mの成都から空路40分で行くルートもできている。しかし、移ろいやすい山のお天気が相手とあっては、ディレイ(遅延)、欠航は日常茶飯事。最短3泊4日のパックツアーで、ついに現地へ行けず成都周辺の観光のみで引き上げたというケースも耳にする。その上一気に高度3000mを駆け上がる高山病のリスクもある。
われわれは平均73歳の加齢世代、時間だけは余裕タップリ。
かくして、往復とも1泊2日と高度に順応しながら、三星堆遺跡博物館や報恩寺、都江堰などの長江文明とチベットの村落をたずねるたびがスタートした。