日本僑報電子週刊 第942号 2010年10月20日(水)発行
http://duan.jp 編集発行:段躍中(duan@duan.jp)
読者の皆様、晩上好。
先週土曜日から、東京、中国の鄭洲、四川成都など大規模の反中、反日
デモがありまして、テレビのニュース報道を看て、大変心痛いです。特
に四川のデモから、二年前の大地震を思い出しまして、正直とても考え
られないと思いました。読者のメールをブログに掲載し、2年前の四川大
地震救援のため募金活動を行ったときの写真と記事を再掲載しました。
テレビ朝日の方が小生のブログを見て、すぐ問い合わせがあり、取材の
申し込みがありました。月曜日午後7時半、ブロデューサーとカメラマン
一行三人が来社されました。インタービューの時間は30分以上、下記の
日本人メールも細かく撮影しました。昨日の「ワイドスクランブル」から
放送されたのはわずかのコメントでした。
日中両国政府首脳が早く正式会談してもらい、とう小平さんに学び、よい
解決案を出し合ってもらいたいです。我々民間人では、もっと冷静に考え
て行動し、出来れば相手を刺激しないように努力してもらいたいです。
交流を深め、固い友情を結び、希望ある明日を作りましょう。
本日、増刷した『尖閣列島・釣魚島問題をどう見るか』が納品されました。
村田忠禧横浜国立大学教授の本が日本僑報社から刊行できること、日本
社会の素晴らしい一面の反映です。菅直人総理、前原外務大臣にも読んで
もらいたいです。http://duan.jp/item/87.html
ペンネームで送られた投稿「劉暁波ノーベル平和賞受賞によせて」を掲載
しました。
日中交流研究所研究員晏英さんの中国語版時評を掲載しました。
http://duan.exblog.jp/12109472/
中国の大学生が書いた作文を日本語に翻訳していただけませんか?
日本の大学で中国語を教えておられる先生、中国語を学んでおられる日
本の学生さんへの呼びかけ文も掲載しました。
日本僑報社の最新刊である『新編・中国を知るために』は、19日付けの国
際貿易新聞書評欄に紹介されました、ありがとうございます。
9月28日から昨日まで、連続三回テレビ出演し、ブログのアクセス量が随
分多くなりましたが、右翼による書き込み攻撃も沢山あります。そのため、
ブログのコメント機能を変更し、承認制に設定しました。今朝、知人から
コメントしましたが、反映されない連絡がありましたので、ご報告致しま
す。ご理解の程よろしくお願い申し上げます。
段躍中@2010.10.20午後5時55分
※細野氏と極秘で訪中した篠原令氏の著書『新編・中国を知るために』が
大変好評です、まだ読んでない方ぜひご高覧下さい。
http://duan.jp/item/103.html
ちなみに、東方書店のサイト「中国・書籍見せチャイナ」の東京店9月の
ベストテン【和書】で「新編・中国を知るために」が6位にありました。
アドレスは下記の通りです。ご参考までに。
http://toho-blog.blogspot.com/2010/10/9_15.html
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目次
四川成都での反日暴動、真に残念に思います/日本人読者
劉暁波ノーベル平和賞受賞によせて/幸子(在日中国人)
平成22年度中国高校生訪日団第4陣計画400名が来日
中国の大学生が書いた作文を日本語に翻訳していただけませんか
「新編・中国を知るために」 東京書店のベストテン6位に
http://toho-blog.blogspot.com/2010/10/9_15.html
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段躍中様;
四川成都での反日暴動、真に残念に思います。四川大地震の時、私は、
三日間、駅前で募金活動をしました。又、年金暮らしの食事代を節約
して送金しました。微力のため、金額はそれほど多くはありませんで
したが、自分なりに精一杯努力しました。アジア同胞の不幸を座視し
ていられなかったからです。
しかし、今は少々複雑な心境です。今回の反日暴動が、中国を愛する
多くの日本人の心にもたらしたショックは決して小さくはなかったと
思います。国同士の利害対立は当然のことでしょうが、それは話し合
いで解決すれば良いことです。そのことで、中国に好意を寄せる日本
人まで敵に回すことは、智慧有る中国人のとる姿勢ではないと思いま
す。
とは言え、文化の淵源である中国に対する私の敬意は依然変わりませ
ん。機会が有りましたら、中国を愛する一日本朋友の真情を四川の人
々にお伝えいただけたら幸いです。
朝晩吹く風が涼しくなってきました。どうかお体に気をつけてご活躍
ください。
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劉暁波ノーベル平和賞受賞によせて
―敵なしの中国憲法の理念を求める―
幸子(在日中国人)
6日、2010年のノーベル化学賞を日本人2氏が受賞した。こうして、1億
2千人口を擁する日本のノーベル賞受賞は18人となった。在日中国人が、
日本の国民とこの喜びを分かち合いながら、服役中の中国民主活動家
劉暁波が2010年のノーベル平和賞を受賞することができるかどうかを、
温かく見守っていた。2日後、劉暁波が2010年のノーベル平和賞を受賞
し、13億人口を擁する中国にとって“悲願”であった国内在住の中国
人として初のノーベル賞受賞者となった。残念なことに、中国では、
厳しい報道規制のため、このニュースはメディアに取り上げられるこ
とがほとんどなかった。
劉暁波氏のノーベル平和賞受賞は、中国の民主化に積極的な役割を果
たせるだろう。中国国民の間で憲法政治の改革を求める声が高まって
いることを国際社会が認識していることは、この受賞で明確に示され
たと思う。
実に、海外に逃れた中国民主活動家の間で、劉氏をノーベル平和賞の
候補として推薦することに反対する声もあった。その論争の焦点は、
政権と和解するかどうかにある。劉氏は、服役前に自分の判決に対し
て書いた答弁書『私には敵なし:私の最後の陳述』で、「私を監視し、
私を捕まえ、私を職務質問する警察、私を公訴する検察官、私を判決
する裁判官のすべては、私の敵ではない。…私が個人的な境遇を越え
て、国家の発展と社会の変化を見守り、政権の敵意に対して最大の善
意を持ち、愛を以て憎みを解けると期する」、と政権との和解、非暴
力的な闘争を主張する。
この観点は、10月発売されたばかりの在日中国人研究者晏英氏の本『
近代立憲主義の原理から見た現行中国憲法』でも見られる。「敵はも
う存在していない。法律は敵を鎮圧する道具ではなく、ただ公共秩序
を守るための共通のルールである。たとえ犯罪者でも、敵ではない。
犯罪者は社会の共通の手続きを破ったが、食うか食われるかの敵では
ない。真の開放な社会は、敵が存在しない。この理念こそ中国が目指
す「調和社会(調和を取れる社会)」に相応しいものである」、と晏
氏が述べている(p.316)。
だが、中国憲法の前文で、「わが国において、搾取階級は、階級とし
てはすでに消滅したが、なお一定の範囲で階級闘争が長期にわたり存
在する。中国人民は、わが国の社会主義制度を敵視し破壊する国内国
外の敵対勢力および敵対分子と闘争しなければならない」、と掲げら
れている。既に搾取階級は消滅したため、たとえ犯罪分子や悪徳分子
がまだ存在しても、プロレタリアート独裁が堅持されるべきとは考え
にくい。せいぜい治安上レベルの問題だろう。
これから、中国には敵なしの憲法理念が求められるだろう。劉氏の受
賞は、この長い道のりの出発点だと期待している。
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平成22年度中国高校生訪日団第4陣計画400名が来日
10月13日ホテルイースト21東京(東京都江東区)において、中国1市
7省1自治区(北京市、吉林省、浙江省、江蘇省、湖南省、安徽省、
山西省、河北省、内蒙古自治区)から選抜された高校生代表団歓迎レ
セプションが、日中関係者、日本側ホストファミリー高校生参加のも
と行われた。
これには、安倍前総理大臣が第2回東アジア首脳会議において提唱した
「21世紀東アジア青少年大交流計画」「日中21世紀交流事業」の一環
で平成22年度中国高校生訪日団第4陣計画400名が参加した。
レセプションでは日本側来賓として衆議院議員菊田真紀子外務大臣政
務官(下の写真、中)より歓迎の挨拶があり、訪日団総団長河北省教育
庁政策法規部張子湘副部長より感謝の言葉が述べられた。
一行は14日より宮城、茨城、栃木、埼玉、神奈川、新潟、静岡、愛知、
長野、京都、奈良、大阪、兵庫、広島、徳島、愛媛、鹿児島、沖縄に
分散し、訪問先において高校での授業や部活動に参加するほかホーム
スティ、交流プログラム等を通じて、日中間の相互理解、相互交流を
深め、20日に帰国する。
(文・写真by岩楯嘉之NPO法人日中交流支援機構事務局長)
http://duan.exblog.jp/12076728/
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日本の大学で中国語を教えておられる先生、中国語を学んでおられる日
本の学生さん
中国の大学生が書いた作文(1000字程度)を日本語に翻訳していただけ
ませんか?あなたには 中国の学生が書いたのと同じテーマ(10年後の
私)で作文を書いていただきます。日本語で書いてください。その文を
中国の学生が 翻訳させていただきます。また、中国の学生が書いた中
国語の作文を あなたに日本語に翻訳していただきます。半年後をめど
にその文集を完成させて、その本はご協力くださった皆さんに一冊づつ
差し上げます。
同世代間の日中青年交流を造り出したいというのが 主な趣旨です。
ご協力をお願い申し上げます。経済的にご負担いただくことは全くあり
ません。
《作文を書いた人》
中国江蘇省 常州市 建東職業技術学院 日本語学科学生 2年30名、
3年20名。
《お願いしたい内容》
「10年後の私」のテーマで1000字程度、日本語で書いてください。
ネット経由、添付の形式で下記に送ってください。
期日は12月20日
送付:連絡先:水戸喜世子(2010年10月まで外籍教師として2年10カ
月間 建東学院に在職しました)ocojoes32000@yahoo.co.jp
《編集責任 水戸喜世子 協力 建東学院外国語学部日本語学科》
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日本僑報社・日中翻訳学院 主催 中文和訳の「武吉塾」通信講座
第五期募集のご案内
http://fanyi.duan.jp/takeyosijuku.htm
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