
中国の急速な発展に伴い、「メイド・イン・チャイナ」は世界中に広まり、各国の生活必需品となった。日本でも「メイド・イン・チャイナ」は各分野に浸透し、生活に欠かせない重要な一部分となっている。昨年4月に募集が開始した第6回日本人中国語作文コンテストでは、中国語を学ぶ日本人を対象に「『メイド・イン・チャイナ』と日本人の生活」をテーマにした作文を募集した。日本の人々は日本メディアとは異なり、「メイド・イン・チャイナ」に対して比較的客観的で公正な評価をしていることがわかる。「人民日報」が伝えた。
▽切っても切れない関係 齋藤ひとみ
日本経済は現在、稀に見る不況・危機に陥っている。このため、一般家庭では計画的に支出を抑え、何をするにもできるだけ節約し、無駄遣いをせず、皆倹約を心がけている。このような状況の中、中国製品はある意味で、日本人の生活を支えていると言える。中国製品はすでに日本社会の様々な分野に浸透し、しかも価格も安いため大衆から受け入れられている。着る服のタグにはほとんどに中国製と書いてある。スーパーの食品もほとんどが中国のものだ。
改革開放が進むに伴い、中国の政治・経済体制も新たな局面を迎えた。豊富な労働力市場と巨大な消費市場を持つ中国は、ほとんどの日本企業にとって魅力にあふれている。このため、日本で開発した商品を中国で生産するという方法は、日本企業の発展のすう勢となっている。中国製品は消費者だけでなく、製造メーカーも注目する焦点なのだ。
一方の中国では、「メイド・イン・ジャパン」のパソコン、カメラ、ビデオカメラ、炊飯器などが質もよく、価格も安いとされている。実は、日本の電化製品の値段が下がり始めたのも、中国製品からの挑戦を受けているからなのだ。
▽追いつき、追い越す時代がまもなく到来 上脇正
「メイド・イン・チャイナ」は大きな変化を迎えた。お菓子の箱から、服、ノート、電子字典にいたるまで、「メイド・イン・チャイナ」の文字がいたるところで見られる。中国は人件費が安いことから、世界各国の多くの企業が中国に工場を建設したり、加工を中国企業に委託している。中国は海外向け製品の生産という重任を背負い、「世界の工場」とも呼ばれている。中国の工場のおかげで、我々日本人も安い輸入製品を買うことができるようになった。
しかし、安い製品ばかり生産していては経営が成り立たないことに気づいた企業も増え、中国でもハイテク製品を扱う企業が出現しつつある。例えば、比亜迪(BYD)はもともと、携帯電話の電池を生産する企業だったが、現在は電池の技術を電動自動車に応用している。BYDの電気自動車は1度の充電で300キロ走ることができ、世界的にも電気自動車開発をリードする企業として注目されている。
「メイド・イン・ジャパン」もかつて、世界から「安いが壊れやすい」というイメージを持たれていたこともある。その後、日本はすぐにハイテク技術の象徴に生まれ変わった。現在の中国は、日本がかつて歩んだ道を進んでいると言えるだろう。安いからだけではなく、高度な技術で世界から歓迎を受ける「メイド・イン・チャイナ」の時代がまもなく到来することを信じている。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年8月17日http://j.people.com.cn/94476/7571084.html