日本大使賞授賞式の記念写真。日本僑報社提供
日本僑報社と在中国日本国大使館の共催による第7回「中国人の日本語作文コンクール」の表彰式と受賞者スピーチ大会が9日午後、北京の日本大使館広報文化センターで行われ、最優秀に輝いた国際関係学院3年生の胡万程さんには丹羽宇一郎大使から「日本大使賞」が授与された。
表彰式には山田重夫公使、高橋光夫ドン・キホーテ専務取締役、坂尻信義朝日新聞中国総局長、上島健史日中産権取引所社長(日中作文コンクール運営委員)、李欣立日中文化交流センター社長、段躍中日中交流研究所所長(主催者代表)らが出席し、それぞれ挨拶した。田尻和宏在広州日本総領事などの祝辞が読み上げられた。
コンクールは日本僑報社日中交流研究所の主催で、在中国日本国大使館、人民日報社人民網、朝日新聞社、日中協会など友好7団体、中日友好協会、日本湖南人会が後援し、株式会社ドン・キホーテなどが協賛。日本留学経験のない中国人学生を対象に作文を募集した。テーマは最初「日本企業に伝えたい中国人消費者の本音」のみだったが、後に「頑張れ日本!千年に一度の大地震と戦う日本人へ」も特別に追加された。
締切の5月31日までに27省(直轄市・自治区)171校の学生から3127本の原稿が寄せられ、厳格な審査の結果、北京・国際関係学院日本語学部三年生の胡万程さんが最優秀の日本大使賞に輝き、中山大学の顧威さん、河南師範大学の崔黎萍さん、西安外国語大学の曹珍さん、蘭州理工大学の何洋洋さん、南京郵電大学の劉念さんが一等賞を受賞した。他に15人が二等賞、40人が三等賞、50人が佳作賞を受賞した。
コンクールは2005年から7年連続で実施。これまでの応募者総数は1万人を超え、600人余りが「日本大使賞」を含む各賞を受賞している。また、受賞作品は書籍として出版。今回の受賞作品集「甦る日本! 今こそ示す日本の底力?千年に一度の大地震と戦う日本人へ」(日本僑報社)は9日に日本全国で発売された。
日本の著名な作家、石川好氏(前新日中友好21世紀委員会委員、日本湖南省友の会共同代表)は推薦文で「日本で知ることの出来ない中国の若者たちの声から、未知のパワーを感じ、今後の日中友好の力となってくれることを確信しました」としている。
著名青年評論家である加藤嘉一氏からも次の応援メッセージを寄せられた。「日本人である私はこれまで中国語での執筆・発信に汗を流してきました。中國人であるみなさんが日本語で執筆・発信し、その過程で日中のいまとこれからに思考を巡らす。素晴らしいことです。これからの時代、日中両国民、特に若い世代が、自覚と責任感を持って、相手国の言葉を学び、相手国民が理解でき、受け入れられる表現を追求していく努力が求められると思います。ともに汗を流しましょう。加藤嘉一。2011年12月9日」
表彰式で挨拶する高橋専務。段躍中撮影
最優秀賞と一等賞受賞者たち。段躍中撮影
受賞者たちと来賓による記念写真。日本僑報社提供