「漢語角」(ハンユィ・ジャオ)また漢語コーナーという言葉を聞いたことあるだろうか?
公園や公民館、コミュニティーセンターなどの部屋に、地域、近郊に住む中国人、日本人が日曜日の午後集まり、「ニーハオ」「こんにちは」とあいさつを交わし、よもやま話に花を咲かせ楽しむという集いだ。出欠自由、参加費無料、都合のついた人が三々五々集まってくる。そして帰っていく。
リーダーは日本に長年暮らす中国人、または日本人で中国留学経験があったり、中国文化がこよなく好きだという人。参加する一般メンバーは、中国人は長く日本に暮らし日本語が堪能な人のほか、いま大学や日本語学校で勉強中の留学生。片や日本人は中国駐在、留学経験があり日常中国会話は困らないという人、いま趣味で勉強し中国語に熱を上げている人、また中国語はカタコトでも二千年にわたり文化を共有する中国の歴史や文化に尽きない興味がある人――などなど。
ときに日本語、中国語とも出来るという韓国人も来たり、中国の曲芸コマ回しを皆に披露したり、京劇にはまっているという日本人がいるから、楽しい。気の置けない家庭や学校の友達、余暇友だちの延長戦上にある“日曜中国語サークル”というのが「漢語角」の一番似つかわしい訳語と言える。
段躍中さん(日本僑報編集長、日本湖南人会会長)。留学を含め、日本に来て20年という壮年ジャーナリストが5年前に家族とともに東京・池袋で始め、いま横浜、茨城県鹿島市、東京・小平、広島など全国数か所に広がっている。日本のメディアに草の根交流として紹介され、中国のメディア、ネット上にも日本情報の発信源として、しばしば取り上げられたりするから、段さんはかなりの知名人。民間交流の“最前線”でもある。
筆者も東京・池袋西公園の集いに参加するようになって、1年4カ月。中国語を習い始めて3年半ちょっと。チンプンカンプンだった中国語の意味が、ある時から徐々に耳に入ってくるという感覚は嬉しいと同時に、こよなき快感!!やめられない。漢字は同じでも、発音はまるで違う。しかし、文化の共通性がどこか親しみを感じさせ、お互いに話していて癒される。
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少し長くなったが、“漢語角の魅力”をたっぷり語らせて貰った。そこで今日の本題だ。筆者は「横浜漢語角」にも時に顔をだす。毎週30人くらいが集まる池袋に比べれば、規模は小ぶりだが、集まるのは気風のいいハマっ子たち。コミュニティの付き合いを大事にする仲間たちだ。ハマ漢語角がスタートしたのは昨年5月だが、われわれの中国人女性創始者だった張盛開さん(日本湖南人会事務局長でもある)が、この4月から転勤で留守宅を残したまま、一時ハマを去ることになった。
張さんは日本に留学(言語学)し暮らすこと10数年。今回静岡大学准教授に就任され、中国事情・文化等の講義を担当されるというのだから、仲間としてはさみしさを通り越して喜ばしい限り。そこで中国人の後任の先導役、まとめ役探しに取り掛かっているのです。
男性、女性は問いません。ハマを愛し、日中の草の根交流に熱心な方なら、手を上げて頂くよう、ご連絡をお待ちします。
また、ハマの中国人留学生、日本人の学生さんにも、どんどん集ってほしいと思います。横浜は幕末、いち早く開港して外国人居留地が出来、やがて中華街が生まれて現在に至るにぎわいを誇る文化先進地。また、中央桟橋には世界の豪華客船が着岸し、そこから外人観光客が東京、箱根・富士山見物へと繰り出すところ。国際感覚は“伊達”(単なるシャレ)ではありません。
いまメンバーには、生糸貿易で財をなした明治の実業家、原三渓が残した三渓園の日本庭園で中国人観光客を含めガイドをする人、中国企業との取引に関わる人、中国語に熱心な主婦、子どもが弦楽器の二胡を習っていて自分も中国語を習う母親、余暇に中国語を楽しむ人、市内に住む中国人主婦など多彩です。
いずれも4月といわず、足元からで結構です。顔を出したが、その後足が遠のいている人も、また顔を出して、サークルの行く末に気が気でない張老师を安心させて下さい。待っています。
横浜漢語角の会場は、現在は横浜トレッサ内の師岡コミュニティセンターですが、近くJR京浜東北線の鶴見駅徒歩1分の鶴見コミュニティセンターに移ります。月2回、隔週日曜日午後3時から5時前までの1時間40分が集う時間です。
歓迎大家光臨 !!!!!