日本僑報によると、日中国交正常化四十周年を記念する、日本における中国の催し、「感知中国(中国を感じる)」が6月25日から7月13日まで行われている。その中心イベントといえる、ピアノコンサートが2日夜、東京・赤坂のサントリーホールで、3日夜は中国人デザイナーのファッション・ショーが同六本木ヒルズの屋外劇場で開催された。
ピアノコンサートは、十八歳のときショパン国際コンクールで優勝した、中国が世界に誇る天才ピアニスト、ユンディ・リー(李雲迪)のリサイタル。700人の日中の聴衆を前に、ショパンの代表曲、ノクターン(夜想曲)第一、第二、第十三番、またポロネーズ第六番「英雄」など、中国の曲「月を追う雲」「草原情歌」も交え、全九曲を華麗に演奏した。
夜想曲は、ショパンらしい繊細な音色を、一音一音、明瞭で丁寧な鍵盤タッチで弾き、かつ全体の調和も見事に取れて、深い感動を与える。「英雄」は力強く、はじけるようなタッチで、曲想を盛り上げ、会場から割れるような拍手を浴びた。
ユンディ・リーは、1982年に重慶で生まれ、小さいころから非凡な才能を見せ、2000年、ポーランドのワルシャワで開かれたショパン・コンクールで第一位に輝く。その後も、卓越した音楽センスと技巧が世界の注目を集めている。この夜のコンサートは改めてその豊かな才能を証明するものだった。
また一方のファッション・ショーは六本木ヒルズの敷地内の毛利庭園の隣の同ヒルズ・アリーナで開催。「シルクロードにて伝わる友情」と題して、前半は中国各地の民族衣装をモチーフにしたファッションに身を包んだ女性モデルたちが、次々と登場し、四百人の観客に「多彩な中国文化」を感じさせる。後半は「ファショナブルな中国」のイメージを出し、歴史的な宮廷衣装を取り入れたものから現代的なドレスまで、約1時間にわたって、観客の目を楽しませた。
感知中国の催しは、中国国務院新聞弁公室、駐日中国大使館の主催で、日本の外務省が後援している。ほかに東京・虎ノ門の中国文化センターで絵画、写真展が開かれている。