2013年02月08日更新 http://mediag.jp/news/cat/post-238.htmlより転載
本書は、戦前に東京で出版されていた主要新聞8紙、『時事新報』『万朝調』『読売新聞』『東京朝日新聞』『国民新聞』『東京日日新聞』『報知新聞』『東京毎夕新聞』を対象に、「新聞連載子ども漫画」の変遷をたどった労作である。
―――中略―――
本書では、マンガ作品だけでなく、マンガ作者の社会的地位や、新聞購読者の違いによる読者層の違い、学校教育制度の改革、他メディアとの関連、当時の社会情勢なども含めて考察されており、手塚治虫以前のマンガがマンガとみなされず、それほど注目を集めることのない今日、もう一度現在の日本マンガを見直すよき道しるべとなることだろう。
著者の徐園氏は、1981年中国生まれ。2006年から2010年にかけて同志社大学へ留学し、同志社大学大学院社会学研究科教授竹内オサム氏の下で書いた博士論文を加筆・修正したものが本書となる。本書は第14回「華人学術賞」を受賞している。(野田 謙介)
全文http://mediag.jp/news/cat/post-238.html
『日本における新聞連載子ども漫画の戦前史』著者:徐園、出版社:日本僑報社
出版社サイトhttp://duan.jp/item/126.html