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日本僑報電子週刊 第520号 2005年11月9日(水)発行
http://duan.jp 編集発行:段躍中(duan@duan.jp)
■段躍中日報 http://duan.exblog.jp/■
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編者から
まず号数の訂正です。先ほど配信した「第一回中国人の日本語作文コン
クール受賞者特集」は、日本僑報電子週刊第519号です。失礼しまし
た。
次は大阪からの特別報道を推薦します。日本僑報電子週刊の読者で、取
材協力してくださいました藤崎三千世さんは11月5日、日本僑報社の
特約記者として、中国留日同学会創立十周年記念祝賀会を取材しました。
そして、本日大変素晴らしいレポートを送って頂きました。藤崎さんの
ご協力に心から感謝致します。東京周辺在住の読者が、記者として活躍
したいと考えていれば、ぜひご連絡ください。いろいろ取材チャンスを
提供します。よろしくお願い申し上げます。
三番目は知らせです。11日、明後日午後2時から日比谷のプレスセン
ターにて日本僑報社の第7回新刊発表・記者会見があります。今回に発
表される新刊は以下の四点です、関心のあるマスコミ関係者はぜひご連
絡の上ご参加ください。
『続・新中国に貢献した日本人たち』http://duan.jp/item/021.html
(中国中日関係史学会編、武吉次朗訳)
『中国の大学生 2万7187人の対日意識』http://duan.jp/item/017.html
(国際交流研究所 大森和夫・弘子著)
『ジャパン スナップ―北京日報東京支局長として過ごした10年間』
(駱為龍・陳耐軒著 三潴正道監訳 而立会訳)
http://duan.jp/item/010.html
『日中和解・共栄への道―関係改善への戦略的提言』
(周永生著 鄭青榮訳)http://duan.jp/item/020.html
なお、『続 新中国に貢献した日本人たち』に関する特集は本日に配信
する予定です。もっと知りたい方は次の日本僑報電子週刊特集をご覧く
ださい。
では、また来週。
段躍中@2005.11.9午後5時半
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■独家報道■
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一个在日留学生的一次課堂筆記/上智大学新聞学 林一戎
http://duan.exblog.jp/m2005-11-01/#2148990
外務省国際報道官千葉明氏 早大中国塾で講演
http://duan.exblog.jp/m2005-11-01/#2155113
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■沈痛悼念劉進慶先生-30 茨城大学呉智深氏のメッセージ
海外出張先に、劉進慶先生のご逝去の訃報に接し、大変驚きを禁じ得ま
せん。
先生が在日華人学者の大先輩として、中国経済や両岸関係の専門分野に
おいて大きな業績をお挙げになり、数多くの人材を世に送り出されたこ
となどをよく伺っています。その上、華人社会の発展や中国統一の大業
にも多大に寄与され、学界のみならず在日華人社会にとっても大きな損
失であり、極めて残念に思います。
ご生前先生の為されたご貢献とご業績に深い敬意と感謝を申し上げると
ともに先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
呉智深
■沈痛悼念劉進慶先生-31 中国フォーラム李拡建氏のメッセージ
夕べ遅く、中国から戻ってきました。大変な数になる溜まっていたメー
ルの山を削っている間、劉進慶・東京経済大学名誉教授 23日に亡く
なられた消息を見ました。入院されたことは聞いておりますが、こんな
にはやくなくなるのは、たいへん驚きました。
最近、自分の周りに大きく変化しているように感じております。山西の
大先輩である楊名時先生が仙逝されました後、私の父もなくなりました。
今度、劉進慶先生も仙逝されました。たいへん悲しく思います。
思い出せば、初めて劉進慶先生にお目にかかったのは、迎賓館で李鵬委
員長と合影する際、私の奥隣に立っていて、そこで名刺交換したのが付
き合いの始まりでした。その後、さまざまな場面で先生にお会いし、た
いへん親切に接してくださいました。
心から、劉進慶先生のご冥福を心からお祈りいたします。
李拡建氏ブログより転載http://sxcn.exblog.jp/2119037
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■日中公論■
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中日政治僵局的代価
http://duan.exblog.jp/m2005-11-01/#2156221
日本伝媒与“反日”標簽
http://duan.exblog.jp/m2005-11-01/#2156206
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■団体交流■
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中国留日同学会創立十周年記念祝賀会盛大に開催
2005年11月5日(土)、13:30から20:00まで、大阪市中央区のヴィアーレ
大阪大ホールにおいて、第10回在日中国人留学成果報告会と優秀論文授
賞式および創立十周年祝賀会が行われました。同学会の幹部や会員の方
々、若い中国人留学生や日本側関係者およびマスコミなど、100名以上
が参加した盛大な会となりました。
式は三部に別れて執り行われ、第一部では留学成果報告会および優秀論
文授賞式が行われました。続く第二部では記念特別講演と称して、日中
友好に力を注いできた2名の知識人の講演が行われ、最後の第三部で同
学会十周年の記念祝賀会が和やかな雰囲気の中盛大に行われました。
第一部に先立ち、冒頭で同学会の劉秋生会長が簡単に同学会十年の歴史
について述べました。留学成果報告会と優秀論文授賞式では、今年度選
抜された優秀論文および受賞者が紹介され、賞状等の授与が行われまし
た。
その中で、大阪府の太田房江知事からの祝辞が田中国際交流官の代読で
紹介されました。祝辞で太田知事は、大阪が上海や江蘇省と友好交流を
続けて25年になることを述べた後、同学会の活動に深い敬意を表し、日
中友好の発展を祈念していました。
第二部の記念講演では、中国駐日本国大使館公使参事官の李東翔氏によ
る「中日教育交流の現状と留学生の役割」、元日本駐中国大使中江要介
氏による「新しい日中関係の構築に向けて」と題する講演がそれぞれ行
われ、これからの日中関係に関する指針が示されました。
李氏の講演では、古代から2000年間に渡る中国と日本の学術交流の歴史
が紹介され、古代から明治までの時期を第一期、明治末期から近代まで
を第二期、そして現代を第三期としてその変遷について述べ、日中留学
生が持つ役割について話されました。第一期では主に日本人が学問や仏
教を学ぶために中国へ留学し、中国の文化を日本に持ち帰っていて、第
二期では初めて中国人が日本に留学し国家の近代化について学び、そし
て、現在では双方の国が受け入れる相手国の留学生数が空前の規模にな
っています。現在日本にいる中国人留学生(就学生を含む)は12万人で、
研究分野も理工学系のみならず最近は社会科学系が増え、割合としても
5割を超えています。また中国に留学する日本人の数も2万人に近づき、
しかも1年以上の長期滞在型が増えています。
現在の中国国家を支える要人の中にも元日本留学生がおり、副大臣や科
学院のメンバーとして活躍していることが紹介されました。
第三期に入る前日本は一時期過ちを犯し軍国主義への道を歩み、両国の
交流の歴史に深い傷を残した点も言及され、だからこそ、留学生がこれ
から果たすべき役割は大きいと締めくくられました。
続く中江氏の講演では、氏の中国駐在時代の話なども交えながら、「日
中関係の再構築」をテーマに話されました。氏曰く、1972年の日中国交
正常化は、冷戦体制の中お互いが反対陣営に属したまま、「台湾問題」
や「北朝鮮」問題が未解決のまま結ばれたもので、また、日本が歴史認
識を曖昧にして外交を進めてきたため、不十分なものだということです。
そのため現在、日中関係の再構築をする必要があるのです。そのような
賢明な努力が日中双方に存在しているにもかかわらず、小泉首相の靖国
参拝などで大きく後退されられることに、中江氏は「小泉さんは不勉強。
まことにけしからん」と厳しい批判の言葉を向けていました。
1984年、中江氏が北京に駐在していた折、中華人民共和国建国35周年記
念大会があり、天安門広場に中国と日本の若者が大勢集結、そこで氏は
広場を埋め尽くし日中友好を喜ぶ若者たちが肩を組み手を握り合ってい
る光景を目の当たりにしました。氏はこの光景に感動し、これからは若
い世代がしっかり日中友好を担っていってくれると思ったそうです。し
かし次の瞬間、隣席のあるヨーロッパ大使が「何千年も隣国と争い続け
てきた我々からすると信じられない。あんなに激しく戦いあった中国と
日本が、たった30~40年ですべてを忘れることができるのか」と疑問を
述べたそうです。そこで氏もはっとして、「そうだ、日中友好は決して
簡単なものではない。今後をしっかりと見守らなければならない」と考
え直しました。
結論として、日中友好は、若い人たちがただお酒を飲んで手を握り合う
だけで構築されるような、簡単なものではありません。真の日中関係を
再構築するには、勉強も必要だし、大変な努力が必要だということを認
識しなければなりません。また、氏はバレエの台本執筆活動もしており、
99年に上海オペラハウスができた際も、氏の「カササギの橋」がこけら
落としの演目として上演されました。内容は中国の七夕伝説にちなんだ
もので、カササギが多数集まり天の川に橋をかけることができたように
多くの中国人、日本人個人が心を合わせることが大切だというメッセー
ジがこめられています。それは、経済協力で立つ立派な建築物よりもは
るかに大事なものです。「カササギの橋」は2007年の北京オペラハウス
完成の際にも上演されるかもしれないということです。
講演のあと、両氏の周りには感想や賛辞を述べる人たちが集まっていま
した。
その後の第三部は、同学会創立十周年を祈念する祝賀会となっており、
多数の来賓の中に北京からわざわざ出席した国務院の代表3名もいまし
た。国務院からは同学会の活動を表彰する表彰状も授与されました。
在大阪中国総領事館の趙大維氏が乾杯の音頭をとり、祝賀会がにぎや
かに始まり、参加者はそれぞれ楽しく歓談していました。
特約記者藤崎三千世・大阪報道(写真も)
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第七回日本僑報社新刊発表・記者会見のご案内
http://duan.exblog.jp/m2005-10-01/#2055795
『続・新中国に貢献した日本人たち』(中国中日関係史学会編、武吉次朗訳)
『中国の大学生 2万7187人の対日意識』(国際交流研究所 大森和夫・弘子著)
『ジャパン スナップ―北京日報東京支局長として過ごした10年間』
(駱為龍・陳耐軒著 三潴正道監訳 而立会訳)
『日中和解・共栄への道―関係改善への戦略的提言』(周永生著 鄭青榮訳)
このたび、日中相互理解を深めるため、日本僑報社は上記の新刊を刊行し、
日中両国の著(訳)者たちの共同記者会見を開催する運びとなりました。
この新刊発表・記者会見を通して、日本のマスコミ、在日中国人メディア、
日中特派員などの方々の、意見交換、友好交流が出来ればと考えています。
時間 11月11日(金曜日)午後2時~4時
場所 日本プレスセンタービル6階
〒100-0011 東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル6階
(問い合わせは03-5956-2808へお願いします)
プログラム
冒頭挨拶 : 段躍中・出版元日本僑報社編集長
著(訳)者による「自著を語る」:
武吉次朗・『続・新中国に貢献した日本人たち』訳者
花園昭雄・関東日中平和友好会会長 本書の登場人物代表
大森和夫・大森弘子 国際交流研究所所長・編集長
三潴正道・麗澤大学教授 而立会代表
鄭 青榮・中日会話学院院長
※出席を希望されるマスコミ関係者は、下記の欄にご記入の上ご連絡下さい。
FAX 03-5956-2809 duan@duan.jp
媒体名称 氏名
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日中関係・華僑華人情報専門誌・毎週水曜日発行 編集発行:段躍中
1998年8月創刊・無断転載禁止。
著作権は日本僑報社またはその情報提供者に帰属します。
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