日本僑報社4月22日の発表によると、中国を代表する新聞『人民日報』の前年度の記事から、多角的かつ複合的、客観的な立場で「中国の真の姿」を紹介する人気シリーズ『必読!今、中国が面白い』(写真は第8弾)の第9弾が6月初め、同社から刊行されることが明らかになった。
中国は今、「新常態」(ニューノーマル、習近平政権の経済運営方針)にさしかかり、様々な問題の解決に取り組んでいる。急速な経済発展は、中国の社会と人々の生活、価値観にかつてない衝撃を与え、様々な“地殻変動”が起きているのが実情だ。
こうした中、刊行される『必読!今、中国が面白い Vol.9 2015-2016』は、激動する中国の今を60編の記事からなる15の章に分け、多様な視点から余すところなく紹介。例えば――
○社会の倫理基盤の構築が儒家の復活を呼び、それが「中国の夢」(習近平政権が掲げるスローガン)と結びついて、国家や家の伝統的精神の見直しと復活につながっている。
○都市と農村の結合、都市化、農村の発展が三位一体となり、家族関係、就業意識、生活観の変化を生んでいる。
○医療・老後・教育など社会保障の格差が二重戸籍の解消への強いプレッシャーとなり、土地制度や住宅問題などにも変革を迫っている。
○人権意識が強まり、法治の概念への論議を呼び、衣食の充足を超えた文化的欲求も強まっている――など。
こうした現代中国のダイナミックな変動が、本書の掲載記事により、如実にわかるしくみとなっている。それは「中国の今」を多角的、複合的に捉える格好の道標と言えるだろう。
翻訳を担当したのは、中国語翻訳者の育成と国際交流の促進を目的に設立されたNPO法人「而立会」のメンバー40人。而立会の理事長で、麗澤大学の三瀦正道教授が監訳を担当した。
『必読!今、中国が面白い』は2007年に第1弾が登場してから、日本の主要メディアである「朝日新聞」「毎日新聞」「NHKラジオ」などにたびたび取り上げられ、毎年注目を集めている人気シリーズ。
中国の世相が色濃く反映された本書は、社会・経済・産業・文化・暮らし・エンターテインメントなど現代中国全般に関心のある読者、日本にいながらにして中国のリアルニュースに触れたい読者に、おススメの1冊となっている。