
○『新編・中国を知るために』(日本僑報社刊)など、中国理解に役立つ数多くの著書を世に出された篠原令氏が11月6日、死去されました。65歳でした。
篠原氏は、アスキー、セコムなど日本の大手企業の中国進出コンサルタントを務められたほか、中国緑化のための100億円小渕基金の設立や、日中緑化議員連盟の設立に関与されるなど、日中関係発展のために生涯尽力されました。
2010年刊行の『新編・中国を知るために』もおかげさまで好評を博し、数多くのメディアに取り上げられたほか、著者による講演会も開催しました。
http://jp.duan.jp/booklist/book-list001.html#103
また2年ほど前には、中国の学林出版社から中国語版が刊行され、上海で講演・サイン会を開催するなど中国でも大変注目されました。
2010年刊行の『新編・中国を知るために』には、このように記されています。
http://duan.jp/item/103.html
――書店の中国コーナーへ行くと「中国脅威論」「中国崩壊論」「中国ならずもの論」など、反中、嫌中、侮中一色であるが、いつからこのようになってしまったのだろうか。日中国交回復前後は逆に日中友好一色だった記憶があるが、当時は中国を訪れることは大変難しいことだった。
現在、日本から中国を訪れる人は年間四百万人を超えている。中国からの旅行者も年間百万人を超え、東京のデパートの上客は中国の裕福層である。長い歴史の中、お互いの「魂に触れる」努力はしてきただろうか? 経済的にも豊かになった今、本当の相互理解を深める絶好の機会である――。
「長い歴史の中、お互いの『魂に触れる』努力はしてきたか? 経済的にも豊かになった今、本当の相互理解を深める絶好の機会である」とは、2015年の今なお胸にせまる篠原氏のメッセージです。
まだまだお若く、これからさらに日中関係、日中交流の発展のために貢献していただきたかったのに残念でなりません。
ここにご生前のご厚情に深く感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。