日本僑報社11月19日の発表によると、『中国人の価値観』(仮題)が、同社から刊行されることが決まった。12月下旬に発売される予定。
著者は北京大学教授で中国人の思想・精神文化の専門家宇文利氏。現代中国人の価値観を生存、政治、経済、文化、社会に切り分けて理解しやすい言葉で語る。
「成長著しいが、金銭を至上のものと考え、財産があるからと驕りたかぶり、小金を持てば贅沢をし、欲におぼれ、いばり散らし、手当たりしだい富を求める(本文より)」
かつて「礼節の国」と賞賛された中国にいったい何が起こったのか、長い儒教社会の伝統の中で育まれてきた価値観と現在の価値観にはどのようにつながっているのか、価値観の変遷を見つめることで中国人の本質を発見する一冊。
目次
第一章中国人の価値観概論と評価
第二章生まれ続ける生存価値観
第三章国家至上主義的な政治価値観
第四章世のため人のための経済価値観
第五章多元性を包含する文化価値観
第六章文明の進歩を促す社会価値観
【著者紹介】宇文利(う ぶんり)法学博士。北京大学教授。中国人文学学会理事、中国青少年研究会理事、国家ラジオ映画テレビ総局 映画審査委員会委員を歴任。また国家社会科学基金プロジェクトを多数主催。また、複数の教育部人文社会科学研究プロジェクトを完成させ優秀賞も受賞。代表的著作に『中華民族精神現代発展新論』(2007年)、『中国精神読本』(2008年)、『現代思想政治教育課程論』(2012年)がある。
【訳者紹介】重松なほ(しげまつ なほ)1978年生まれ。1988年秋北京の日本人小学校で過ごす。城西国際大学人文学部国際文化学科卒業。仕事のかたわら日中翻訳を学び続け、2013年10月~2015年8月まで日中翻訳学院を受講。
(原書は中国人民大学出版社から2012年に刊行した)