日本僑報社によると、同社が2008年に設立した日中翻訳学院の受講生・修了生が手がけた翻訳書籍(日本僑報社刊)は2015年末までに、14冊を数えることが明らかになった(下記参照)。
なかでも今年刊行された、または刊行される翻訳書には、中国の新しい対外政策を示した1冊『目覚めた獅子 中国の新対外政策』、中国近代文壇を代表する豊子愷の児童文学全集第1、2巻となる『一角札の冒険』『少年音楽物語』、中国最高峰の文学賞「魯迅文学賞」の受賞作家が現代中国を立体的によみとく『現代中国カルチャーマップ 百花繚乱の新時代』、中国の国づくり90年を振返る『日本人には決して書けない中国発展のメカニズム』などがあり、中国の対外政策をはじめ文化・社会論、児童文学など、実にバラエティーに富んでいる。
とりわけ豊子愷児童文学全集は、全7巻が順次刊行される予定。ファンにとっても楽しみなシリーズとなっている。
日本僑報社では、日中翻訳学院の修了生・受講生らの精力的な翻訳と全面的な協力によって、中国の良質な図書をより速く、より多く、日本に紹介することができるという大きな成果を上げている。
【日中翻訳学院の受講生・修了生の翻訳書籍】
(刊行順。刊行日は奥付によるもの。予定を含む)
1)『中国の未来』
金燦栄・著、東滋子・訳(2013年12月12日刊行)
http://duan.jp/item/139.html
今やGDP世界第二位の中国の未来は? 中国で国際関係学のトップに立つ著者が、ミクロとマクロの視点から読み解く中国の今の姿。原著『中国的未来』(中国人民大学出版社、2012年)。
2)『中国のグリーン・ニューディール―「持続可能な発展」を超える緑色発展」戦略とは』
胡鞍鋼・著、石垣優子/佐鳥玲子・共訳(2014年1月24日刊行)
http://duan.jp/item/134.html
世界が認める中国経済学の第一人者、清華大学の胡鞍鋼教授が提言! 経済危機からの脱出をめざす世界の潮流であり、エコロジー活動と経済成長を両立させる「グリーン・ニューディール」政策の中国的実践を紹介。
3)『大国の責任とは―中国平和発展への道のり』
金燦栄・著、日中翻訳学院・監訳、本田朋子・訳(2014年7月28日刊行)
http://duan.jp/item/168.html
中国で国際関係学のトップに立つ著者が、ますます関心が高まる中国の国際責任について体系的かつ網羅的に解析。世界が注視する「大国責任」のあり方や、その政策の行方を知る有益な1冊。
4)『人民元読本~今こそ知りたい!中国通貨国際化のゆくえ』
陳雨露・著、日中翻訳学院・監訳、森宣之・訳(2014年7月30日刊行)
http://duan.jp/item/147.html
世界経済が新たな発展ステージへと向かう中、中国経済と通貨の発展こそが世界の繁栄を導く! 日本人にとってもその基礎知識をマスターし、対中ビジネスのスキルアップを図り、世界経済のトレンドを知ることのできる中国経済金融の注目テキスト。
関志雄氏(野村資本市場研究所シニアフェロー)が「人民元に関する最も体系的かつ権威的解説」と推薦。
5)『中国発展報告 最新版』
陳雨露・監修、袁衛/彭非・編著、日本翻訳学院・監訳、平間初美・訳(2015年7月1日刊行)
http://duan.jp/item/178.html
中国の最新発展状況を客観的かつ多角的に分析。「中国の今」を明らかにした第一級の貴重な資料。その特徴と課題が浮き彫りに! いまや世界の大国となった中国の動向を見極めるうえで、必読の1冊。
6)『新疆物語―絵本でめぐるシルクロード―』
王麒誠・著、本田朋子・訳(2015年7月1日刊行)
http://duan.jp/item/179.html
雄大な大自然に人懐っこいウイグル族の笑顔に出会える異国情緒あふれるシルクロードの世界「新疆」。日本ではあまり知られていない新疆の魅力がぎっしり詰まった中国のベストセラーを全ページカラー印刷で初翻訳。
7)『中国出版産業データブック vol.1』
国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局図書出版管理局・著、
段景子・監修、井田綾/舩山明音・共訳(2015年7月21日刊行)
http://duan.jp/item/180.html
デジタル化・海外進出など変わりゆく中国出版業界の最新動向を網羅。出版・メディア関係者ら必携の第一弾、日本初公開!
8)『豊子愷児童文学全集第1巻 一角札の冒険』
豊子愷・著、小室あかね・訳、林屋啓子・編集協力(2015年10月15日刊行)
http://duan.jp/item/190.html
次から次へと人手に渡る「一角札」のボク。社会の裏側を旅してたどり着いた先は……。世界中で読まれている中国児童文学の名作。中国近代文壇を代表する豊子愷の児童文学全集第1巻。
【推薦の言葉:海老名香葉子さん】中国児童文学界を代表する豊子愷先生の児童文学全集がこの度、日本で出版されることは誠に喜ばしいことだと思います。溢れでる博愛は子供たちの感性を豊かに育て、やがては平和につながっていくことでしょう。
9)『目覚めた獅子 中国の新対外政策』
黄衛平・著、日中翻訳学院・監訳、森永洋花・訳(2015年10月27日刊行)
http://duan.jp/item/202.html
急激な成長を背景に国際社会での発言力を増す中国。
今後この大国はどのように振る舞うのか? 中国の新しい対外政策が分かる一冊。
10)『豊子愷児童文学全集第2巻 少年音楽物語』
豊子愷・著、日中翻訳学院・監訳、藤村とも恵・訳(2015年11月25日刊行)
http://duan.jp/item/193.html
家族を「ドレミ」に例えると? 音楽を愛する少年の話から始まる未来の音楽家のための短編集。世界で読まれている児童文学の名作。中国近代文壇を代表する豊子愷の児童文学全集第2巻。
11)『現代中国カルチャーマップ 百花繚乱の新時代』
孟繁華・著、脇屋克仁/松井仁子・共訳(2015年12月1日刊行)
http://duan.jp/item/201.html
著者は中国最高峰の文学賞「魯迅文学賞」受賞作家。悠久の歴史とポップカルチャーの洗礼、新旧入り混じる混沌の現代中国を文学・ドラマ・映画・ブームなど立体的によみとく1冊。
12)『日本人には決して書けない中国発展のメカニズム』
程天権・著、中西真・訳(2015年12月11日刊行)
http://duan.jp/item/143.html
名実共に世界の大国となった中国。中国人民大学教授・程天権が中国発展のメカニズムを紹介。中国の国づくり90年を振返る。
13)『中国による平和―新たなるパックス・シニカへ向けて―』
李景治・著、林永健・訳(2015年12月23日刊行)
http://duan.jp/item/212.html
中国が目指す「平和的発展」とは? 中国が自らを平和国家だと考える根拠とは? 中国人民大学教授が語る中国の外交戦略の核心。
14)『中国人の価値観』
宇文利・著、重松なほ・訳(2015年12月下旬刊)
http://duan.jp/news/jp/20151119.htm
かつて「礼節の国」と賞賛された中国にいったい何が起こったのか、長い儒教社会の伝統の中で育まれてきた価値観と現在の価値観にはどのようにつながっているのか、価値観の変遷を見つめることで中国人の本質を発見する一冊。 (以上)