中国で日本語を学ぶ学生を対象にした「第11回中国人の日本語作文コンクール」の表彰式が12日、北京の日本大使館で開かれた。今年の日本大使賞(最優秀賞)には山東政法学院(山東省済南市)3年の張晨雨さんの作品が選ばれた。
コンクールは日本僑報社・日中交流研究所が主催し、北京の日本大使館、北京日本人会、一般社団法人アジア調査会などが後援。日本に留学経験のない学生を対象に開かれ、過去最高の4749本の作品が寄せられた。
張さんの作品は「好きやねん、大阪」というタイトルで、大阪在住の叔母を通して大阪の持つ不思議な魅力にひき込まれた経験をつづった。
式典で日中交流研究所の段躍中所長は「中国の180の学校から過去最多の点数が寄せられ、どれも甲乙つけがたい内容だった」と振り返り、木寺昌人駐中国大使は「皆さんが日本語を学んだ経験を生かして将来の日中友好の懸け橋として活躍することを大いに期待します」とあいさつした。
今回の表彰式から、学生たちを指導する日本語教師に対する表彰も始まった。作文指導の取り組みは今年の入賞作品集「なんでそうなるの? 中国の若者は日本のココが理解できない」とともに一冊にまとめられた。【工藤哲】