日本僑報社・日中交流研究所は2016年の年初に当たり、今年の第12回「中国人の日本語作文コンクール」の募集要項を発表した。募集する作文のテーマは、昨年に引き続き3つとした。
1つめは、“訪日中国人、「爆買い」以外にできること”。
昨年の日本の「流行語大賞」にも選ばれた「爆買い」というユニークな言葉に注目した上で、これからの日中関係発展の一助にもなり得る、日本観光についての具体的な体験談や提言をまとめてもらう。
2つめは、“私を変えた、日本語教師の教え”。
前回のテーマ「わたしの先生はすごい」に続くもので、日ごろ指導を受けている日本語の先生から学んだこと、とくに自分の生活や学習態度、考え方などを大きく変えた先生の教えを、具体的にまとめてもらう。
3つめは、“あの受賞者は今――先輩に学び、そして超えるには?”。
今年、第12回を迎える日本語作文コンクールの受賞経験者も中国各地に広がり、これまでに佳作賞までの各賞受賞者はのべ1200人を超えている。その受賞経験者である先輩から学んだこと、そして先輩を超えるにはどうしたらいいか、などを独自の視点・観点でまとめてもらう(「先輩」とは、受賞者であれば抽象的な概念としての「先輩」でも構わない)。
テーマの選択は自由で、1人につき複数作品の応募も可能。
主催者は「その学生さんならではの体験や思いに基づく、オリジナリティー豊かで、新しい発見のある感動的な作品を、たくさんお待ちしています」と呼びかけている。
この日本語作文コンクールは、日本僑報社・日中交流研究所が主催し、株式会社ドンキホーテホールディングス、東芝国際交流財団が協賛(昨年の実績)、朝日新聞社をメディアパートナーとして行われる。
第12回日本語作文コンクールへの応募資格は、日本への半年以上の留学(滞在)経験のない中国人学生であること。
応募作品の中から、最優秀賞(日本大使賞)1本のほか、1等賞(5本)、2等賞(15本)、3等賞(50本)の計71本、さらに佳作賞200本(昨年実績は193本)が選出される予定。最優秀賞受賞者は、副賞として日本に1週間招待される。また入賞作は「受賞作品集」として書籍にまとめられ、日本僑報社から出版される。
作文の応募期間は、5月9日(月)から5月31日(火)まで。
詳細は主催者の公式サイトを参照のこと。
※ 第12回「中国人の日本語作文コンクール」募集要項
http://duan.jp/jp/2016.htm
※ 第12回「中国人の日本語作文コンクール」テーマ趣旨説明
http://duan.jp/jp/20162.htm
中国人の日本語作文コンクールは2005年から毎年開催され、今年で12回目を迎える。昨年の第11回コンクールには史上最多の4749本が寄せられ、コンクールは今や中国で日本語を学ぶ学生たちの目標の1つにされるほど発展している。
主催者は毎年受賞作品をまとめて単行本化しており、これまでに刊行された『中国人がいつも大声で喋るのはなんでなのか?』『中国人の心を動かした「日本力」』『「御宅(オタク)」と呼ばれても』『なんでそうなるの?――中国の若者は日本のここが理解できない』など全11冊は、日中両国の大手メディアや読者から好評を博している。
とくに『壁を取り除きたい―第二回中国人の日本語作文コンクール受賞作品集』は、朝日新聞の書評委員により「お薦め 今年の3点」の1つに選ばれた。