
今年の中国の春節(旧正月)期間は、久しぶりに私のふるさと、湖南省婁底市(ろうていし)で過ごしました。婁底市は、湖南省省都の長沙市に隣接する小さな都市ですが、ふるさとの変貌ぶりには驚嘆し、またたいそう感心するところも多かったのが印象的でした。
第一に、婁底市は今年初めて春節期間中、爆竹や花火を市中心部で禁じる条例を施行しました。それに伴い、市中心部では何カ所か回ってみても、かつてはあった爆竹・花火の販売所も、それを楽しむ人々の姿も見られませんでした。せいぜい夜間に郊外のほうから爆竹・花火の炸裂音が聞こえてきたり、翌朝に消え残りの煙が漂ってきたりするくらいでした。
爆竹・花火の禁止条例は、PM2.5などによる大気汚染を改善するための措置の1つ。全体的な改善はまだまだですが、環境配慮の措置がとられ、市民も真面目にそれに協力していたことに、まずは驚いたのでした。
第二に、婁底市の日本への関心は非常に高く、「日本の都市と友好都市関係を結びたい」という地元の声も聞かれました。市政府の宣伝部長から、同市新化県に位置する「紫鵲界」の美しい棚田の四季をおさめた写真集をいただきましたが、私自身、恥ずかしながらこのように素晴らしい稲作文化や雄大な風景があることを全く知りませんでした。
そこで日本に戻ってから、中国SNSの「微信」を使い、「ふるさと紀行」として紫鵲界棚田の写真を少しずつ紹介しています。写真集は装丁もオールカラーの印刷も立派で美しく、この面から見ても、地方都市の変化のすごさに驚いています。
わがふるさと婁底市は、日本であまり知られていないだけに、日中相互理解の一環としても情報発信に努めていきたい。引き続きご支援、ご協力をお願いします。
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