【日本僑報社発】若手経営者たちの私塾「島田村塾」を主宰する島田晴雄氏(千葉商科大学学長)がこのほど「島田村塾湖南訪問団」(一行13人)で訪中。日本僑報社の段躍中編集長が同団を引率した。
その訪中メンバーから4月22日、小社宛に湖南省訪問の深い印象を伝える感想が送られた。以下、一部抜粋して引用させていただくと――。
○ 普段接する機会のある北京、上海、天津などで見てきた中国とは違う本当の意味での中国を目にすることができた。
現地の特に大学生が語学のみならず非常に優秀であり、このことをもっと日本人は認識すべきであると強く感じた。
同時に、日本人がほとんど知らない内陸の町があれだけ発展していることに脅威を感じたのも事実。やはり我々はもっと中国を理解すべきであると痛感した。 (林令史さん)
○ 湖南大学の質疑応答では中国人学生らは日本語が話せるだけでなく、日本の経済や政治をよく勉強しており、アベノミクスや消費税増税についての質問が出たことに感銘を受けました。また、日本企業への就職を強く希望する学生も目立ち、日本への強い憧れを感じました。 (藤田健さん)
○ 長沙だけでなく、高速鉄道の駅付近であれば高層マンションが沢山建ち並び、駅も巨大で勢いを感じた一方で、利用者はいるのか、という疑問もありました。
人々は予想以上に真面目な印象を受けました。ガイドが「毛沢東は神様のような存在」と何度も話していたのが印象的でした。彼らの受けてきた歴史教育を良く理解しないと、特に日本人は思わぬボタンの掛け違いを起こしてしまうな、と感じる面がありました。 (山田功さん)
○ ひとつ残念だったのは、学生たちがどのような将来を志向して切磋琢磨しているのかなどについて、こちらからぜひ質問してみたかったのですが、聞きそびれてしまった点です。
各学生が非常に高いモチベーションを持っているように感じたので、その矛先がどこに向かっているのかについて、強い興味がわきました。
それは、どのような職業につきたいかというようなことだけでなく、どのような社会や人生設計を思い描いてあの年代の学生が努力しているのかについて理解をすることが、中国の今後の成長性を理解する上で非常に重要だと思うからです。
この点については、ぜひ今後自分なりに調べてみたいと思います。 (小原正憲さん)
○ 日中友好、交流は、政府レベルもあれば、学校レベルもあれば、民間企業レベルもすでにたくさんあると思います。しかし、まだまだ足りないのかもしれません。その意味では、今回のような段先生や島田先生が残した活動をひきつぎ、ひろげてゆくのは、島田村塾の一員としての重要な使命かもしれません。
「義のために利を取り、義を求めて利を捨て、義において利を蓄える」。湖南人・湖南商人は、ビジネス感覚ある義侠心があるという。これが本当かどうかは、あとは、自らが交流の当事者となって確認してゆくしかないのだと思います。 (杉本哲也さん)
※湖南大学での写真は段躍中撮影