○ 今年のゴールデンウィークも終わりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は、中国の労働節休暇(3日間)とこれと重なる日本の黄金週間を利用して、中国・北京に出張してきました。
目的の1つ目は、中国人民大学で開かれた「出版と公共外交」をテーマにした講演です。当日は、日本語学科のみならず、文学部、新聞学部の学生も参加してくれました。改めて驚いたのは、学生たちの日本語レベルの高さです。
素晴らしい日本語にさらに磨きをかけてほしいと、今号のメールマガジンで特集した小社の最新刊『日本語で日本理解を!夫婦の「手作り・日中交流」28年』(大森和夫・弘子編著)を学生たちに寄贈したほか、5月9日から応募受付を開始した第12回「中国人の日本語作文コンクール」(日本僑報社・日中交流研究所主催)についても「ぜひ参加してほしい」と大いにPRしてきました。
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○ 2つ目は、中国政府公認の全国的な元留学生組織「中国留学人員聯誼会留日分会」(留日分会)との交流・座談会の開催です。日本留学経験者でつくる「留日分会」は1999年に同連誼会の支部として設立され、その会員には私の先輩・後輩も数多くなりました。いずれも各分野で活躍しており、なかには中国政府の大臣級ポストに就いた人もいます。
座談会に参加して、こうした「留日分会」の活動状況やメンバーについて、もっと日本に発信すべきだし、日中両国をよく知る仲間たちをもっと活用すべきだと思いました。日中関係は今なお改善する余地がありますが、彼らはみな「両国関係が良くなってほしい」と日ごろから強く願っているからです。
※ 関連記事 http://duan.jp/news/jp/20160507.htm
○ 北京ではまた、離任を控えた木寺昌人駐中国大使にもお会いしました。中国駐在の3年半の間には、私どもの「中国人の日本語作文コンクール」に4回参加していただき、最優秀賞である日本大使賞を自ら選出、その上で表彰式では温かなご挨拶をいただくとともに賞状を授与していただきました。このコンクールに対し、毎年力強く応援してくださり、ここで改めて心より感謝申し上げます。
日中メディアの報道によれば5月9日、離任を前に北京で記者会見した木寺大使は、わざわざ作文コンクールについて触れ「中国人学生の日本語レベルの高さに感心した」と印象を述べられたそうで、深く感動いたしました。
作文コンクールは2008年に「日本大使賞」を設立して以来、歴代の日本大使に温かなご支援を賜り、ここまで長く継続・発展させることができました。重ね重ね御礼を申し上げます。と同時に、この6月にフランス大使に着任される木寺大使には、今後も「作文集」をご寄贈し、引き続きご支援をいただければありがたく存じます。