今号のメルマガは、戦後70年を記念してまとめられた『強制連行中国人殉難労働者慰霊碑資料集』の特集です。
第二次世界大戦のさなか、日本各地に強制的に連行され過酷な労働の犠牲となった多くの中国人たちがいました。戦後その事実を知る有志によって資料の発掘と保存、慰霊碑の建立などが自発的に行われてきましたが、戦後70年を機に日中双方の関係者が追悼活動について調査したところ、全国各地で40基もの慰霊碑が建立されていることが判明しました。
本書はその調査に基づき、不幸な歴史と、市民による慰霊碑の建立や慰霊活動について幅広い角度から事実を正確に記録した初めての1冊です。と同時に、非常に重い1冊です。ここには犠牲となった中国人6830人の尊い魂が刻まれたものと思います。
各地で長年にわたり慰霊碑を建立し、慰霊祭を執り行ってくださった良心的な方々に、ここで改めて敬意を表したいと思います。また日本ではあまり知られていない中国人の強制連行や慰霊碑建立活動の事実を、より広く知っていただきたい。それにより日中の相互理解がさらに深まることを切に期待するものです。
全文http://archives.mag2.com/0000005117/