日中中日翻訳フォーラム 第30号 2016年9月28日(水)発行
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○今号のメルマガ「日中中日翻訳フォーラム」でもご紹介しましたが、この度、日本僑報社など主催の第5回「日中出版界友好交流会」を、中国出版界訪日代表団(一行33人)を迎えて東京都内で開催しました(下記参照)。
席上、講演者やパネリストたちが口々に言及したのが(日中出版協力において)「翻訳者の役割は大きく、その重要性は高い」ということ。
とくに基調講演をされた元中国大使の宮本雄二氏(日中関係学会会長)は、「翻訳は大変難しい。直訳は60~70%しか伝えることができない」とした上で、「相手の国の人に理解してもらえるように、相手の国を理解した研究者に翻訳してもらわないといけない」、さらに「相手を理解させるために手を加えないと、本当の意味は伝わらない」などと改めて翻訳の難しさや重要性について強調されました。
翻訳者の不断の努力も大事ですが、われわれ日中出版人も、よりすぐれた翻訳書を世に出すため、いっそう研鑽を積まなければならないと心に刻んだことでした。
* 第5回「日中出版界友好交流会」詳報 http://jcp.duan.jp/vol.05/index.html
○ 先日、東京都内で、来日されたばかりの中国国務院新聞弁公室の元主任、趙啓正氏にお会いしました。趙氏は『悩まない心をつくる人生講義』(日本僑報社)の作者、チーグアン・ジャオ(趙啓光)氏の実兄に当たる方で、本書にすばらしい序文を寄せてくださいました。日本僑報社からは『中国式コミュニケーションの処方箋』という日本語版の著書も、これまでに刊行されています。
*『悩まない心をつくる人生講義』 http://duan.jp/item/215.html
*『中国式コミュニケーションの処方箋』 http://duan.jp/item/185.html
趙啓正氏の日本理解はとても深く、これまで中国と日本が互いに与え合った影響のこと、また趙氏が仙台の魯迅旧居を訪れた際のことなど、興味深いお話をいろいろとうかがうことができました。
さらに同席した本書の訳者、町田晶さん(日中翻訳学院)に対し、自ら署名された感謝状をお贈りいただき感激しました。弊社の出版事業に対しても力強く激励していただき、光栄に思うとともに、身の引き締まる思いがしました。
2016年9月28日
段躍中