○ 今号のメルマガ「日中中日翻訳フォーラム」をお読みいただくとわかりますが、日中翻訳学院の受講生・修了生で、これまでに翻訳書を2冊以上出された方は、すでに4、5名を数えます。本田朋子さん、森永洋花さん、藤村とも恵さん、東滋子さん、中西真さん(順不同)などで、これら翻訳者の皆さんの活躍をうれしく思うともに、そのたゆまぬ努力に心より感謝申しあげます。
○ このたび1週間余り、中国の上海市や湖南省に出張してきました。その間、中国の人気SNS「微信」(WeChat)で話題となっていたのが、日本を訪れた中国人観光客が発信したと思われる「おかしな中国語訳」の写真の数々です(その逆に、中国で見られる「おかしな日本語訳」も話題となっていました)。
例えば、「ぶっかけうどん・そば」の中国語訳は「顔射烏冬面・蕎麦」、「靴を脱いでお上がり下さい」は「請脱下悠的鞋」と表記されていました(*このメルマガでは簡体字が文字化けしてしまうため、あえて日本の漢字に直しています)。
どうしたら、こんなおかしな中国語に訳されるのか? 翻訳ソフトを鵜呑みにしたり、中国語の漢字がわからず、そのため表記を誤ったりしたのでしょうか。
この話題は、単におもしろおかしいだけでなく、翻訳が(日常生活においても)いかに重要であるかを示す好例だと思いました。
日中翻訳学院の皆さんは、出版翻訳を中心に学ばれていますが、こうした身近な日常にひそむ「誤訳」についても関心を持っていただきたい。そして日々、こうした生の情報を仕入れて、よりよい翻訳をめざしていただきたいと願っています。