
【日本僑報社発】元「朝日新聞」北京支局長・論説委員で、「人民中国」編集顧問を務めた横堀克己さんが12月24日、死去した。76歳だった。
日本僑報社との関係では、日本と中国の特派員経験記者が「日中記者交換」40周年を記念して回想録をまとめた『春華秋實――日中記者交換40周年の回想』(2005年、小社刊)に、「記者交換の原点」と題する一文を寄稿された。
この中で、横堀さんは「記者交換」で2回にわたり北京に駐在した経験を踏まえた上で、日中関係の基礎は「日中共同声明」であり、「日中双方が『日中共同声明の精神』を尊重し、長期的な視野に立って双方の常駐記者が日本でも中国でも、なるべく自由に活動できるよう最大限の努力をするよう願っています」と切なる期待を述べられている。
また2014年末には月刊誌「人民中国」での座談会に、日本僑報社の段躍中編集長が出席。横堀さんの司会進行のもと、中国を非難し、韓国を罵る「嫌中憎韓」の書籍がはびこる日本の出版界の現状などについて意見交換した。
段躍中編集長は「『嫌中』書籍には危機感を持つが、私は『出版が出版を制する』という考え。言論の自由があるからこそ、発行を禁止するのではなく、真正面からぶつからないといけない」などと主張した。
座談会の模様は、同誌インターネット版(2014年12月30日付)に掲載されている。
http://www.peoplechina.com.cn/zhongrijiaoliu/2014-12/30/content_661594.htm
このほか中国共産党の機関紙「人民日報」が2009年9月11日付で横堀さんと中国とのかかわりを大きく伝えた。
http://paper.people.com.cn/rmrb/html/2009-09/11/content_339940.htm
ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、故人のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。