【日本僑報社発】日本僑報社・日中翻訳学院はこのほど、第5回「翻訳新人賞」を『悩まない心をつくる人生講義―タオイズムの教えを現代に活かす―』の訳者である町田晶さん、そして豊子ガイ児童文学全集第7巻『中学生小品』と『中国名記者列伝』第2巻の訳者である黒金祥一さんにそれぞれ授与することを決定した(書籍はいずれも日本僑報社刊。ガイは、りっしんべんに豈)。
授賞式は2月26日、東京都内で開催の日中翻訳学院「武吉塾」第17期公開セミナーで行われる予定。
日本僑報社・日中翻訳学院は2014年、より優れた翻訳人材の育成と日中文化交流に貢献した翻訳者を表彰するため「翻訳新人賞」を創設。同賞はとりわけ日中翻訳学院で学んだ経験を持ち、翻訳書籍の第一作を世に送り出した訳者を対象としている。過去4回にわたり、計18人が受賞している。
今回受賞した町田晶さんは、タオイズムの教えを現代に活かし、アメリカの名門大学で人気を呼んだ伝説の講義をまとめたチーグアン・ジャオ著『悩まない心をつくる人生講義』を翻訳した。同書には、元国連事務次長の明石康氏が推薦の言葉を寄せている。
◆『悩まない心をつくる人生講義』
http://duan.jp/item/215.html
また黒金祥一さんは、近代中国を代表する文学者、豊子ガイの児童文学全集の最終巻で、作家が愛する子どもたちへの思いあふれる随筆集『中学生小品』を翻訳。続いて、近現代中国の名記者400人を史上初めて記録した好評シリーズ『中国名記者列伝』の第2巻(今年4月に刊行予定)を翻訳した。
◆豊子ガイ児童文学全集第7巻『中学生小品』
http://duan.jp/item/191.html
◆『中国名記者列伝』第2巻
http://duan.jp/news/jp/20170123.htm
日本僑報社の段躍中編集長は、「いずれも読者やマスコミなどから高い評価を受けた作品だ。受賞者たちには、これからも中国の良質な書籍を日本語に訳すことで、日中相互理解に大いに貢献してほしい」と期待を込めて語っていた。
【訳者紹介】
町田晶(まちだ・あきら)さん
東北大学文学部東洋日本美術史専攻、東北大学大学院文学研究科中国哲学専攻。学生時代の一人旅で中国文化の奥深さと中国人の温かさに触れたことをきっかけに本格的な中国語学習を開始、その後地域での国際交流活動に参加するなかで文化交流の大切さも学ぶ。日中翻訳学院などでプロの中国語翻訳を目指してきた。翻訳者として得意とする分野は思想、哲学、文学、食文化等。
黒金祥一(くろがね・しょういち)さん
1981年、京都府に生まれる。立命館大学文学部で中国文学を学び、卒業。やまねこ翻訳クラブ会員。訳書に絵本『じいちゃんの火うちばこ』(徐魯/文・朱成梁/絵 ワールドライブラリー)、『雲のような八哥鳥』(谷力/文・郁蓉/絵 ワールドライブラリー)。中国文学のすばらしさを世に広めることが目標。
※翻訳新人賞、受賞者一覧
http://fanyi.duan.jp/shinjin.htm