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日本僑報電子週刊 第532号 2006年1月25日(水)発行
http://duan.jp 編集発行:段躍中(duan@duan.jp)
■段躍中日報 http://duan.exblog.jp/■
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★祝各位春節愉快★
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読者の皆様 晩上好。
報道ステーション加藤さんのコメントを聞きながら、このメルマガを
編集しています。みなさん、小泉さんの靖国参拝に関する「中韓だけ反
対している」という発言は聞きましたか。
さて、今回皆さんに申し上げたいのは、まず井出敬二・在中国日本大
使館公使・広報文化センター所長の講演会に関する知らせです。
井出さんは、中国の春節の間、一時帰国されます。アジア記者クラブ、
日刊ベリタと共同主催で、下記の通りに井出さんの講演会を企画しまし
た。興味のある方は、ぜひご参加下さい。なお、参加のご予約・お問い
合わせは日刊ベリタ事務局までお願いします。info@berita.jp 電03-
5802-2430 FAX03-5802-2420
以下は講演に関する詳細案内です。
1/31緊急講演
「緊張する日中関係の現場から 在北京の現役外交官が全てを語る」
2006年01月31日18時45分~
ゲスト:井出敬二さん(在中国日本大使館公使・広報文化センター所長)
小泉首相の靖国神社参拝を理由に日中首脳会談が行われなくなって久しい。
中国社会科学院日本研究所の最新データでは、日本に対して「あまり親近
感を持っていない」と「親近感をもっていない」という中国人が、53・6%
に達するという。その一方で、年間333万人を超える日本人が中国に渡航し
ているにもかかわらず、中国に対して「親しみを感じる」と「どちらかと
いうと親しみを感じる」という日本人は、37・6%に低下した。歴史、台湾、
教科書問題も未解決のままだ。1年前に北京と上海の日本大使館と領事館に
デモ隊が押し寄せたことは記憶に新しい。上海総領事館の日本人外交官の
自殺を巡って両国の見解は鋭く対立している。ではこうした一連の動きを
中国のメディアはどのように伝えているのだろうか。官製メディアだけが
存在すると思われがちな中国には、2000以上の新聞と8000以上の雑誌があ
る。今回は、2004年2月より北京で日本大使館のスポークスパーソンとして、
現役の外交官として、この中国のマスコミ担当を務める井出敬二公使をゲ
ストにお迎えして、中国政府や現地のメディアが日本を実際にどのように
見ているのか、その課題と問題点を含め、一時帰国にあわせて第一線から
の緊急報告をしていただきます。
井出敬二さん:1980年外務省入省。OECD日本政府代表部一等書記官、在ロ
シア日本大使館広報文化センター所長・参事官(報道担当)、外務省アジア
大洋州局地域政策課長、経済局開発途上地域課長を経て、2004年2月より
在中国日本大使館公使・広報文化センター所長(報道担当)。昨年12月に出
版した「中国のマスコミとの付き合い方」(日本僑報社)は注目を集めてい
る。
1月31日火曜日18:45~21:00
総評会館402会議室(千代田区神田駿河台3-2-11電03-3253-1771)
参加費1500円
予約制:ご予約順に45名様までとさせていただきます。
ご予約・お問い合わせは日刊ベリタ事務局まで。
info@berita.jp 電03-5802-2430 FAX03-5802-2420
最新の情報は日刊ベリタ(www.nikkanberita.com)でご確認下さい。
主催
日刊ベリタ
日本僑報社
アジア記者クラブ
チラシのダウンロードはこちらです。
http://www.nikkanberita.com/download/berita20060131.pdf
そして、木下俊彦早稲田教授の華人教授同僚の新著に関する特別寄稿
書評を皆さんに勧め致します。4つの博士号を持っている著者の著書は
売れているようです。本を買う前にまず木下先生の書評ご覧下さい。
最後に、先生の「読者の皆様へ」を読んでくださった読者から、いろ
いろな意見が寄せられました。ニューヨーク滞在中の学者、大手メディ
アに所属する研究らのご意見をはじめ、皆さんのご指摘は、私にとって
全て勉強になりました、ありがとうございます。
報道ステーションの10人の女性と同居している男性に関する取材報
道、ついに見てしまいました。ニュースですね、この世の中。
では、皆さんの素晴らしい春節をお迎え下さい。
段躍中@2006.1.25深夜10時40分
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■独家報道
坪谷美欧子横浜市立大学助教授 中国人の日本留学を研究発表
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2587849
東京も大雪 3枚の写真を掲載します。
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2575604
■団体交流
江沢民前主席、台湾問題に関する8項目提案(江八点)記念座談会中国
大使館で開催
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2588047
中国記者一行6人訪日 東京で歓迎交流パーティー
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2588001
KANAN MONTHLY・華南瞭望 最新号のお知らせ
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2580904
第8回早大中国塾 2月18日開催案内
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2580939
第二回中国政府留学生を囲んで春節を祝う夕べ 東京で開催【中国語版
報道記事】
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2575626
第二回中国政府留学生を囲んで春節を祝う夕べ 東京で開催
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2574680
中国語サロン開催 1月28日(土)16:00~ 新大久保駅から
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2561452
緊急講演、緊迫する日中関係の現場から~在北京の現役外交官が全て語る
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2559136
■媒体登場
日本僑報社・日中交流研究所 香港の亜洲週刊に登場
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2582996
『続 新中国に貢献した日本人たち』 共同通信社の配信により 多く
の地方紙に登場
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2553426
■新刊情報
カワン・スタント著『「できない大学生」たちが、なぜ、就職でひっぱ
りだこになったか』、三笠書房2006年1月。
(評者)早稲田大学 国際教養学術院 木下俊彦 教授
http://duan.exblog.jp/m2006-01-01#2580918
この本は、どうやって大学生が厳しい就職戦線を突破するかというノ
ウハウ本ではない。両親から、教員から、あるいは、学校から「できな
い」というラベルを貼られ、自分でもそう思い込んでしまった学生たち
の心の病を治す病理診断書であり、広く言えば、現代人のコンプレック
ス克服の道しるべを示唆するこれまでなかった本なのだ。そういえば周
囲にフリーターやNEATがいるという方、自分の学校に不登校の生徒
が増えているという教員、自分自身どういう目標で生きていけば良いか
わからなくなったというという方、あるいは、そういう人たちを激励し
たいという方には一読、二読、---をお勧めする。
そんな秘密があるはずはない、著者は新興宗教の教祖のような人でない
か、と思う方は、だまされたと思わず、もう少し読み進んで下さい。
著者は、私の大学の同僚(早稲田大学教授)であり、学生の抱える心の
問題や日本とアジアの付き合い方を語り合うカワン・スタント氏である。
これは、人間はこうあるべきだ、という道徳書ではない。著者自身の苦
難に満ちた人生に基づいて、自分でもやれたのだから、君にもできるは
ずだよ、という激励を悶々としている若者に与えようとして書かれた本
である。彼は、自分の専門分野での教育を通じて、世間でいう「問題児
」、「落ちこぼれ」多数を教え、それらの学生のマインドセットを完全
に変えてきた実績をもっているのだ(その効果はしばしば「スタント効
果」と呼ばれた)
彼の教えを受けた学生の中から、企業が最も信頼する卒業生が多数生ま
れ、あるいは、教え子の学部生が次々と特許をとるといった数々の「奇
跡」が生まれたのである。私は、それらの学生が、スタント氏の教育を
受けて、自分の気持ちがどういうふうに変わっていったかを書いた手記
をいくつか読んだ。文字どおり奇跡としかいえない驚異的な出来事であ
るが、彼にとってこれは日常的なことなのである。確かにこう教えれば
こういう学生は出てくるだろう、という説得力がそこにある。優秀な学
生をさらに鍛える、これは通常の教員のやっていることで、大事なこと
でだが特記することではない。しかし、あまりにも豊かになり、人生の
目標を失い、しかも、世間や両親の子供への期待値が依然として高い日
本社会ではフリーター、NEETなどという現象は蔓延している(いな、世
界中でこういう病理は進んでいるのである)。本書は、そういう社会で
の問題解決のバイブル的な本になるような予感がする。かつて多くの日
本人が、野口英世や宮沢賢治などの本から勇気を得たように。
著者は、スラバヤ生まれの華人系インドネシア人で、兄のビジネス(電
気商)を助けるために、その分野で先進国である日本に勉強に来た。そ
れからの苦労、苦労それは汗と涙の物語だ。艱難は汝を玉にす、という
言葉もある。私から見ると、著者は、インドネシアから日本に来た「お
しん」だ。米国でも、アイルランド系、ポーランド系、--の市民は苦し
みを乗り越えて「アメリカ人」に同化していったが、異質者の同化がと
くに難しい内向きの日本社会の中で著者がいかに苦しみ、時に絶望した
かは、われわれ日本人には推察はできても実感はできないだろう。彼は、
工学、医学、薬学、教育学分野で4つの博士号を取得した努力者でもあ
る。早稲田大学で取得した教育博士号は、同氏の教育体験を理論化し、
検証したものである。心の問題解決のオートメーションは不可能であり、
手作りによる時間のかかる仕事であり、それが究極の教育目的だという
ことを著者はあなたに語りかける。これ以上の説明は不要であろう。こ
の書評に目を留めていただいたあなたが、この本を手に取り、そこから
学び、やる気や自信を失った若者を激励し、自らともに努力する姿勢を
見せれば、すなわち、心の問題の本質を理解し、その病理解決法を実践
すれば、フリーターやNEET問題などで多くの成功物語がうまれ、日
本社会が健全な社会へ変化し始めるのではなかろうか。世の中を何が変
えるかといえば、それは金ではなく、心対心のふれあいによってのみ可
能なのだが、この本はそのことを平易に説いてくれる。
カワン スタント (Ken Kawan Soetanto) 氏紹介:1951年インドネシア生
まれ。74年、エレクトロニクス技術を学ぶために来日。77年、東京農工
大学電子工学科に入学。卒業後、東京工業大学、東北大学、早稲田大学
など4大学で、工学、医学、薬学、教育学の4つの博士号を取得。アメリ
カ、デュレクセル大学工学部準教授、トーマス ジェファーソン医科大
学医学部教授として、「超音波医学」などの研究で受賞歴多数。93年に
再び日本に戻り、桐蔭横浜大学教授で教鞭を執る。「大学生たちのやる
気を引き出す」独自の講義法で、知名度の低い大学というハンディを乗
り越え、就職戦線で画期的な成果を上げる。2003年より早稲田大学国
際教養学術院教授。早稲田大学臨床教育科学研究所所長。主な著書に『
嫌われる理工学の楽しさ』(共著)などがある。
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