
石川好先生の講演会です。よろしくお願い申し上げます。
演題:「李徳全をめぐって」
講演概要
1972年、日中は国交正常化を果たし、更に1978年、日中は平和条約に調印する。
本年はその平和条約調印40周年の節目の年である。
日中は「15年戦争」と言われる長い戦争を終えたものの、中国大陸に中華人民共和国が新しく誕生し、他方では国民党が台湾に立てこもり、中華民国を名乗っていた。こ の2つに分断されていた中国とどのように戦争の処理を行うのか。これは戦後日本の難問の一つであった。
国交正常化と平和条約を結ぶまでの間、日中には様々な秘話がある。
戦後処理の難問であった中国に取り残されていた3万もの居留民と、1,000人ものB,C級戦犯を無事帰国させた中国赤十字会の理事長であった李徳全女史の功績を論じることで、国 交正常化と平和条約が締結される伏線を明らかにしたい。
石川 好(いしかわ よしみ)氏: 作家、評論家
略歴、1947年東京都大島町(伊豆大島)生まれ。大島高校卒業後、米カリフォルニア州に渡って、長兄の農園で働く。慶應義塾大学法学部卒業後、再渡米。1989年『ストロベリー・ロード』で 第20回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。現在は、ノースアジア大学客員教授、山形県酒田市立美術館長などを務める。前「新日中友好21世紀委員会」日本側委員、湖南大学客員教授、日本湖南省友の会共同代表。著 書に『湖南省と日本の交流素描―中国を変えた湖南人の底力』、『漫画家たちの「8・15」』など多数。
参加申し込みなど詳細 http://www.spc.jst.go.jp/event/info_salon27.html