第15回中国人の日本語作文コンクール 応募総数4350本を超える!多数応募の学校を表彰する「園丁賞」も発表!
【日本僑報社発】日本僑報社は6月12日、日中青少年交流推進年に当たる今年(2019年)の第15回「中国人の日本語作文コンクール」(主催:日本僑報社・日中交流研究所)の応募作品集計と、多数応募の学校を表彰する「園丁賞」の受賞校を発表した(同日時点)。
今回の日本語作文コンクールは、従来通り日本に半年以上の留学経験のない中国人学生を対象として、5月15日から31日までの約2週間にわたり作品を募集。
集計の結果、中国のほぼ全土にわたる大学や専門学校、高校など207校から前年の4288本を上回る、計4352本もの作品が寄せられたことがわかった。これは近年では応募数の上位に並ぶ、作品数の多さとなった(作品数は1人につき複数応募もあるため、延べ数とする。以下同じ)。
日中関係は、一昨年の国交正常化45周年、昨年の平和友好条約締結40周年という節目の年を経て、両国首脳の相互往来が重ねられるなど改善の流れが加速している。
こうした積極的な日中関係の背景をとらえ、中国で日本語を学ぶ中国の若者たちの日本語学習熱が今なお高まりを見せていることが示された形となった。
詳しい集計結果を見ると、応募総数4352本のうち、男女別では男性786本、女性3566本。女性が男性の約4.5倍に上り、圧倒的に多かった。
今回のテーマは(1)東京2020大会に、かなえたい私の夢! (2)日中新時代を考える――中国の若者からの提言 (3)今こそ伝えよう! 先生、家族、友だちのこと――の3つあり、テーマ別では(1)979本 (2)1334本 (3)2039本と、(3)が最も多かった。
地域(行政区)別では、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区、チベット自治区などを除く中国のほぼ全土にわたる26省市自治区から応募があった。
最多は遼寧省の642本、次いで山東省の639本、浙江省の542本、広東省の325本、江蘇省の319本と、日本語学習者が多いとされる中国東北部と沿海部からの応募が上位を占めた。
今後は、応募作品の中から審査員の厳正な審査により、最優秀賞(日本大使賞)1本、1等賞(5本)、2等賞(15本)、3等賞(50本)の計71本、さらに佳作賞100本ほど(昨年実績は221本)が選出される予定。
最優秀賞受賞者には、副賞として「日本1週間招待」の特典が与えられる。また入賞作は「受賞作品集」として書籍にまとめられ、日本僑報社から出版される予定。さらに今年12月12日には、例年通り中国・北京の日本大使館で入賞者たちを表彰する「表彰式・スピーチ大会」を開催する計画となっている。
このほか主催者は、今回の日本語作文コンクールの「園丁賞」を発表した。「園丁」とは中国語で教師のことを意味しており、同賞は日中国交正常化35周年に当たる2007年の第3回から、学生の作文指導に実績のある学校を表彰している。
具体的には1校で50本以上の団体応募があった学校を授与の対象としており、今回は吉林外国語大学(169本)、大連外国語大学(160本)、湖州師範学院(158本)、大連工業大学(119本)、陽光学院(116本)など、計34校を表彰することとなった(6月12日時点)。
*「園丁賞」受賞校一覧 http://duan.jp/jp/2019c.htm