中日対訳版長編小説「
梁山伯と祝英台」が先日、10月28日に日本で正式に日本僑報社から堂々出版された。原著者は中国の著名な女流作家の趙清閣で、訳者は日本の梁祝文化研究所所長の渡辺明次氏である。
かって故、周恩来総理に「中国のロミオとジュリエット」と言わしめた「梁祝愛情故事」は、長年にわたり中国で広く伝えられ続けているが、日本では知る人が少ない。2002年定年退職後、自費で北京外国語大学に留学した渡辺明次氏は、語学教材で梁祝故事を知り、その伝説の発生起源に大きな興味を持った。
そこで中国留学の4年間を利用して、梁祝故事伝説の痕跡をとどめる地を尋ね歩き、調査研究を行った。中国で大学の先生の指導の下、中国語版の研究論文『梁山伯祝英台伝説の真実性を追う』を書き上げた。北京外国語大学国際交流学部は今年3月、この渡辺明次氏の卒業論文に特に優秀論文賞を授与した。日本僑報社は今年5月に渡辺明次に勧め中日両国語での対訳版『梁山伯祝英台伝説の真実性を追う』を出版した。
渡辺明次氏は中日対訳版の論文『梁山伯祝英台伝説の真実性を追う』を出版後、さらに梁祝文化研究所をを立ち上げ、梁祝愛情故事伝説に関わる三部作を年内に出版することを決意した。そこで、彼は中国の著名な女流作家趙清閣の長編小説「梁山伯と祝英台」を、『梁祝三部作』の第二弾とするために翻訳を開始した。半年に及ぶ苦戦の末、中日対訳版長編小説「梁山伯と祝英台」が先日、10月28日に日本で正式に日本僑報社から堂々出版された。
中国の梁祝文化研究会会長、周静書氏は特にこの日本初の翻訳書出版にあたり推薦の序言を寄せ、渡辺明次氏を梁祝文化の痕跡をとどめる場所すべてを調査探訪した日本初の人であり、さらにまた国外における梁祝文化研究の第一人者であると高く評価している。併せて周静書氏は、日本語版の長編小説『
梁山伯と祝英台』の出版を祝福し、さらに多くの日本の友人が『梁祝』を好きになり、「梁祝が化身した蝶」が美しい翼をまとい日本各地に飛び舞うことを願うと述べている。
また日本の有名な女優、相田翔子は読者にこの本を推薦している。
1999年上海で85歳の生涯を閉じた趙清閣は、中国現代の著名な作家であり編集者である。彼女は小説、戯曲、芝居、映画、散文などの方面で頗る多くの作品を残し、特に五四運動以来の現代女流文学の発展を促進し、不滅の功績を打ち立てた。この小説『梁山伯と祝英台』は、彼女が1950年代に民間伝説に基づき創作した長編小説であり、すでに英語にも翻訳され現在中国で読まれている。
日本僑報社、編集主筆の段躍中氏の紹介によれば、渡辺明次氏は現在、中国各地に口承で伝わる『梁祝愛情伝説』を現在翻訳中で、この12月に出版することを決めており、一年以内に「梁祝三部作」を完成するという当初の思いを実現する。