━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本僑報電子週刊 第675号 2007年9月19日(水)発行
http://duan.jp 編集発行:段躍中(duan@duan.jp)
■段躍中日報 http://duan.exblog.jp/■
◆「ミニ僑報」http://mini.mag2.com/pc/m/M0068337.html◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●大森和夫・弘子夫婦編著『もう 日本を恨まない』刊行特集●
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編者より
もう 日本を恨まない
日本語を学ぶ中国人学生の支援、素顔を紹介し続けた
大森和夫・弘子夫婦に、惜しみない拍手を
国際交流研究所 大森和夫・弘子夫婦による『中国大学生の「主張と
素顔」もう 日本を恨まない―夫婦の「日本語交流」十九年間の足跡』
http://duan.jp/item/064.htmlが、刊行されました。
2007年に実施した「第二回・中国の大学院生『日本語作文・スピーチ
・討論』コンテスト」を最後に、夫婦の「日本語交流活動」は幕を閉じ
ました。本書は、19年間の日本語交流活動で、夫婦が実施してきた作
文コンテストの入賞作文と、受賞した学生の今、そして、折に触れて送
られてきた手紙、メール、写真などを内容別にまとめています。
本書をお読みいただくことで、大きく2つのことが胸を打ちます。1
つは、具体的な行動を通して日本が忘れてはいけないと訴える夫婦の提
言、もう一つは日本語を学ぶ中国人学の素顔です。
夫婦は、中国への「三つの感謝」と「一つの謝罪」を忘れてはいけな
い、と述べます。「三つの感謝」とは、一、日本文化が中国の影響を受
けて発展してきたこと、二、中国が「日本国に対する戦争賠償の請求を
放棄した」こと 三、中国の人たちが、残留日本人孤児を温かく育てた
こと、であります。「一つの謝罪」とは、過去の一時期、日本が中国を
侵略したこと、です。
日中両国は、いつまで「友好」を声高に叫ばなければならないのだろ
うか。この言葉は、本書の冒頭で語られます。「謝罪と反省」を忘れて
はなりませんが、日中両国はあえて「友好」を口にしなくても、自然に
友好的な関係を維持していける素地を共有しているのではないだろうか、
と夫婦は述べ、日中友好を支える学生を情報誌の発行やコンクールの開
催を通じて、応援し続けられました。
胸を打つこと、もう一つは、日本語を学び続ける中国人学生の素顔で
す。戦争の記憶や日本に対する中国のイメージ、「歴史の壁」、そして
反日デモが起こるたびに、なぜ日本語を勉強するの?と家族・友人・周
囲から突きつけられます。
しかし、同胞から冷たい視線を浴びても、自分の内なる声が「日本へ
の恨みや憎しみ」ささやいても、それを「親しみと好意」にかえて、日
本語を勉強し、友好に貢献してきた中国人学生たち。19年の彼らの軌
跡にも注目していただきたいと思います。
是非ご一読賜りますよう、お願い申し上げます。
http://duan.jp/item/064.html
◇日本僑報社から刊行した大森夫妻の著作一覧(合計4点)
『中国の1万2967人に聞きました。』http://duan.jp/item/38.html
『「中国の大学生」発 日本語メッセージ』http://duan.jp/item/96.html
『中国の大学生 2万7187人の対日意識』http://duan.jp/item/017.html
『もう 日本を恨まない』 http://duan.jp/item/064.html
◇関連報道
人民網日本版「日夫婦出書:日本要牢記"三个感謝"和"一个謝罪"」
http://japan.people.com.cn/35467/35498/6264414.html
(人民網日本版のランク一位となっていることを、18日午前9時50分付
のサイトで確認http://duan.exblog.jp/6171482/)
段躍中@2007.9.18午後2時20分