尊敬する日中友好会館会長林義郎様、並びに理事長村上様
尊敬する中国在日本大使館教育処公使孫建明様、一等書記官程普選様
尊敬するご来場の皆様
こんばんは。私は、後楽寮寮生委員会の委員長を務めさせていただいている宋陽と申します。本日、われわれが一堂に会し、ここに中国の伝統的な祝日である春節を迎えることができましたことは、誠に喜びに耐えません。後楽寮の寮生を代表いたしまして、私から一言ご挨拶をさせていただきます。
まず、日中友好会館の日本側と中国側の方々に感謝申し上げたいと思います。皆様は私たちに快適で便利な生活の環境と、勉学にふさわしい施設などを提供してくださいました。そのおかげで、私たちは家族のような暖かさを感じています。私たちは今、生まれ育った故郷の地を遠く離れ、大きな海を隔てた異国の地にいます。正直を申し上げますと寂しさを感じることがあります。様々なことを考え、様々なことを連想してしまって、孤独感で夜も眠れない時もあります。しかし、この後楽寮で出会うことのできた多くの仲間たちとの交流が心の支えになっています。それぞれ勉強している内容は違います。興味・関心も様々ですが、「心は一つ」だと思っています。それは、我が祖国、中国に対する愛情と中日友好のために尽くしたいという真摯な思いです。その思いを支えてくださっているのが、中国大使館の方々です。中国大使館の孫建明公使を初めとする中国大使館の皆様方、ほんとうにありがとうございます。皆様は留学生の私たちに祖国のぬくもりを伝えてくださっています。
また日本の各友好団体の方々や日本の友人及び受け入れ大学の諸先生方の皆様にも感謝の意を表したいと思います。私たちが、日本での生活を始める時にぶつかる壁は、まず「言葉の壁」です。自分の意志を自由に伝えることのできない気持ちは、何物にも代えがたい苦痛です。そんな時に、友好団体の方々や大学の諸先生、日本の友人たちは、とても親切で温かい援助を差し伸べてくれています。本当にありがとうございます。
昨年、中国の温家宝総理と日本の福田総理は相互訪問を実現されました。今年の春に、胡錦涛主席が訪日することになっています。これから中日友好は新しい段階を迎えることと思われます。私は、先日ある方からある人の言葉を教えていただきました。「奪い合えば足らぬ。分け合えば余る。奪い合えば憎しみ。分け合えば安らぎ。」という言葉です。私はこの言葉にとても感動しました。一つのものを奪い合えば喧嘩になり。憎しみの感情がうまれ、時にはお互いに傷つけあうことになるかもしれません。しかし、分け合えば友たちになり、安らぎの感情が生まれ、きっとそこには、かけがえのない絆が生まれるに違いありません。中日二つの伝統的な文化が、交流して一つになり、「分け合い」の精神を持つことができれば、きっと大きなそして素晴らしい力を発揮することでしょう。これからも日中友好会館は、中日友好の架け橋としてさらに大きな役割を発揮していくことと確信しております。今後、日中友好会館と後楽寮は、よりいっそう発展していくに違いないと思われます。
最後になりますが、中国の伝統的な祝日である春節を迎えるにあたり、皆様と皆様のご家族のご健康、ご多幸とご活躍をお祈り申し上げると共に、今後ともご支援やご指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。ご静聴どうもありがとうございました。