新年に寄せて (
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【コラム】 2000/01/13(木) 00:00
-偉大なる祖国と海外同胞に捧げる
我が祖国中国にとって、1999年は非常に意義深い年であった。中華人民共和国成立五十周年、そしてマカオ返還の日を、中国人は輝かしい発展をもって祝った。一方、日本では、在日華僑・華人の団結を象徴するような出来事が多くあった。二つの全国的な華人団体――留日華僑連合総会と日本中華総商会が相次いで成立し、日本で生活する中国人の居留方式も安定の傾向を見せたということ、これは在日中国人社会が新しい発展段階に入ったことを示している。
80年代以降に来日した中国人は、生存と衣食を求める苦難の時代をすでに脱し、社会的地位や経済収入が比較的安定した発展の時代に進んだ。『在日中国人大全』を編集する際に、私は四つの符号を用いて、この十数年間における在日中国人社会の発展と変化を説明したことがある。来日当初は、基本的に全員が同じスタートラインにいるため、“|”だ。数年間の努力と奮闘を経て、大きく前進する状態が“||”。それ以後は 、“△”というような三角形に発展する。おそらく21世紀には中間層が大幅に増加し、在日中国人社会は“◇”という構造になることだろう。
十数年間、在日中国人社会はめざましい発展を遂げてきた。華僑、華人、留学生らは、学術研究、企業経営、新聞出版、芸術交流等のさまざまな分野で活躍し、多くの成果をあげてきた。中国人の活躍をまとめた日本初のデータブック、『在日中国人大全』の記載によると、日本の国公立大学で教鞭をとる中国人教授、副教授、講師らの総数は1000人以上、日本語で執筆された単行本の数は500冊を超え、日本で博士号を取得した者は3000人以上に達する。中国人が経営する企業は、少なくとも2000は下らないだろう。かつてないほどの彼らの活躍ぶりが、中日関係史に新たな一頁を加えている。その成果に多くの人々が注目し、マスコミでも在日中国人を正面からとらえた報道が多く見られるようになってきた。
昨年後半から、日本政府は外国人の永住帰化申請に関する条件を緩和し、多くの中国人が長期在住資格を取得できるようになった。このことは21世紀の日本の国際化や、在日中国人社会の発展にたいへん重要な意味を持っている。昨年、われわれは二回にわたって「在日中国人永住帰化経験交流会」を開催したが、正直言ってこれほど多くの参加申込みが集まるとは予想していなかった。出席者の要求に応えて出版された『永住帰化百問百答』は多くの同胞たちの関心を集めている。中国大使館の羅田広総領事は、中国人の集まる会の席上で何度もこの本を推薦し、われわれを勇気づけてくれた。十数年の苦難に満ちた奮闘の日々を経て、在日中国人社会がさらに一つ上の段階に足を進めたことが、これらのことからも十分に分かるだろう。
新しい千年の到来に比類なき喜びを抱きつつ、偉大なる祖国と海外華人たちに祝福を贈りたい。われわれは今後も「歴史を記録し、同胞に奉仕する」という編集方針と行動指針を掲げていく。祖国のさらなる繁栄のために、中日両国間のさらに実り多い交流と協力体制のために、また日本における華人社会のさらなる発展のために、全力をそそぐ所存である。
(段躍中)